久しぶりに彫金を始めた。
もう何年前だろう…
彫金の専門学校を卒業後、とあるシルバーアクセサリーブランドで働いていた。
学生の頃は、自分の好きに好きな物を制作出来てた。仲間と個展やライブハウスなんかで、販売したり、受注生産したりもしてたな。
制作の仕事とは言っても、型から上がってきた物を、ただひたすら削って、磨いて…
ネジ作ってるみたいで…
それがきっかけで止めてしまったわけで…
さすがに、スケッチブックすら、しばらく触ってもなかったから、デザイン書くのもままならず…
工具の扱いもまるで日曜大工のオヤジみたいだ。
あの頃、ライブハウスで売れたリング。
何ヵ月後かに、それを身に付けてる人を見かけた。
すごく嬉しかったのを覚えてる。
あの頃は、根拠のない情熱があったな。
ただひたすら削って削って、そんな毎日だった。
今、あの頃とは違う感覚があるものの、イメージ通りにはいかず…
ここ数年、料理の腕は上がったが…
物作りの難しさを実感してる毎日。
新しい物を作るには、もう少しかかりそうだ。