Amy Blaschka 

1. 「忙しいこと」と「生産的であること」は違う


作業や依頼のすべてが緊急で重要だと思いこみ、膨大な量のそれらに圧倒される状況になることはありがちだが、本当に状況がそうであることは滅多にない。

時には、少ない方が良いこともある。筆者の友人は2022年に、「引き算による足し算」の考え方を取り入れた。つまり、自分のビジネスの目標達成に役立たないものはすべて取り除いていくことにしたのだ。筆者もそれを見習って、重要でないものは排除し、最も重要なことに集中できるようにした。

筆者は、「より多くをする」ことが必ずしも良いわけではなく、「正しいことを、より多くする」ことが良いと学んだ。そして、もっと頻繁にノーと言うことによって、「忙しくなるばかりで、生産的ではないこと」をするのをやめたのだ。

 

2. 自分を信じ、行動を起こし、より良い方向へと導く


ある選択に関して、迷ったり、決断を先延ばしにしたりしながら、心の奥底で何かしっくりこないものを感じていたことは、これまでに何度もある。そして、そうした「直観に反する選択」をするたびに、苦しむことになった。だが、自分を信じて、あるチャンスを辞退する決断をした時には、瞬時に、自分は正しい選択をしたということがわかった。

筆者は、自分にできる最も肯定的なことのひとつは、直観が「ノーと言え」と言っているときにそれを信じ、その決断に従って行動することだと気がついた。「頭で考えたこと」と「直観で感じたこと」がそろった時、自分が正しい道を進んでいることがわかり、その瞬間に、ホッとして安らぎを感じたのだ。

3. (恐怖心ではなく)精神的な強さから行動することになり、自信が増す


本音を言えば、「ノー」と言うのはとても怖い。チャンスを逃すことを恐れたり、収益が減る可能性を心配したりと、多くの恐怖がつきまとう。しかし、断わることを繰り返しているうちに、面白いことが起こった。欠乏と恐怖に支配された姿勢から、「豊かさ思考」の姿勢へとシフトしたのだ。

「物事や人をパスすること」で遭遇する「欠点」があったとしても、それは、より良いチャンスへの道を開いてくれることに気がついた。そして、自分の決断をすべて受け入れ、自身と自分の才能にもっとふさわしい、新しいチャンスを生み出す自分の能力を信じることで、自信を持てるようになった。

何ごともそうだが、ノーと言うには練習が必要だ。しかし、時が経つにつれて簡単になるだろう。良い知らせがある。自分にとってもう役に立たない物事や人に対してノーと言えば、自分に役立つものに対してイエスと言えるようになることだ。