夫の体調を良くしたい、
闘病生活にピリオドを打ちたい。
定年後の生活、
こんなはずじゃなかった。
こんな生活、望んでない。
贅沢は言わない。
人並みの人生でいい。
ただただ、夫を助けて欲しい。
今年になって
大きな神宮で八方塞がりの厄除け祈祷をしてもらった。
初めての体験だった。
夫は抗がん剤治療で入院中だった。
私は1人
新年の空気がまだ濃く残る神宮に赴き、
神様にすがった。
そして
八方塞がりの年は
夫の死を機会に、
淀んでいた時の流れが
サラサラと流れ始めた。
気が滞らず広がり澄み渡っていく感覚を
私はひしひしと感じていた。
悲しい結末からの
新しい道筋が私の前に現れた。
八方塞がりから抜けた感覚。
だけど
夫の死という悲しい出来事は
避けたかった…
閉塞感からは解放されたけど
その代償なのか、
夫は呆気なく逝ってしまった。
あの時にいただいた御札と、
今年の3月に夫がいただいた癌封じの御札、
まだ手元に残っている。
来年、
お焚き上げしていただかないと…。
いつまでも
置いておいても仕方がない。