.
理佐said
お風呂から上がってリビングに行くと
愛佳が ソファに座ってテレビを見ていた 。
『 ちょっと 、理佐 !』
「 な 、何 … 」
『 髪 濡れてるじゃん 。
乾かしてあげるから ここ座って待ってて 』
そう言って お風呂場から
ドライヤーを持ってきてくれた 。
『 こんなんだと 風邪ひくよ ? 』
「 だって 、めんどくさいもん 」
『 もう 〜 ほら前向いて 』
愛佳が 髪の毛を乾かしてくれる
ドライヤーの音が大きくて
会話なんて できないけど 、
この無言の時間さえも
私にとって大切な時間なんだ
「 … 好きだよ 、愛佳 」
『 なんか言った ? 』
「 ううん 何も言ってない 〜 」
伝えたらどうなるかな
気まずくなるくらいなら
この気持ちは まだ言わない 。
いつか 、言えたらいいな
両想いに … なれたら いいなあ なんて 、
『 終わったよ 』
「 ありがとう 。明日もしてね 」
『 嫌だ 』
「 じゃあ いい 」
『 ばか 嘘だよ 。毎日してあげる 』
毎日 … その言葉が何よりも嬉しかった 。
.