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愛佳said
お父さんが 再婚してから2ヶ月がたった 。
相手の子供は " 渡邉理佐 "
私の好きな人が 姉になってしまった 、
『 愛佳 ? 何 ぼ ー っとしてるの 』
「 平手 、」
考え事をしていると 平手友梨奈が
話しかけてきた 。
『 理佐ちゃんとは どうなの ? 』
「 う ー ん … って感じ(笑)」
『 なにそれ 〜 』
昨日 、お父さん達が居なくて
ふたりっきりだった 。
理佐が 雷苦手だって知らなくて
すこし驚いたけど 、
私には耳を塞いであげる事しかできなかった 。
『 好きな人と 姉妹になるってどんな感じ ? 』
「 一言で言うと 辛い 。」
私の好きな人 。
それは 、義理の姉
まさか こんな事になるなんて …
神様は意地悪だなあ 、
『 頑張って 、ぴっぴ ? 』
「 頑張るよ 〜 」
私が 理佐を好きになったのは
高2の夏だった 。
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1年前
( 志田さん 、今日もかっこいい ! )
( あ っ ! こっちみてる 〜 ! )
毎日のように 女の子が私を見て
キャーキャー 言っている 。
( 愛佳 おはよう っ )
誰 … しかも 呼び捨て って 。
「 あ 、うん 」
私が そう言っただけで
また キャーキャー 言って うるさい女子 。
( 冷たい愛佳も 好き ! )
私は 好きじゃない 。
鬱陶しいなあ 〜 、暑苦しい
そう思っていると
ドンっ
『 きゃ っ … いた っ 、 』
ひとりの女の子が 、
周りの女の子に押され 転んでしまった
「 ちょっと 。謝りなよ 」
( あ 、ごめんね … )
はあ … それでも 17歳かよ 。
「 大丈夫 ? 立てる ? 」
『 大丈夫です 、たて っ … 』
立とうとした瞬間 、左足首を
抑えて 痛そうな顔をする彼女
「 痛いの ? 」
『 大丈夫です っ … 』
そう言いながら 自力で立とうとする彼女を
私は 抱き抱える
… お姫様抱っこ なんて 初めてしたわ 。
『 あの 、ちょ … 』
「 じっとしてて 。」
ガラガラ
「 先生 、この子多分捻挫してる 」
( 志田さん 、ここに座らせて ? )
保健室につき 、先生に任せる 。
( あら 、ほんとだ 。軽い捻挫ね 〜 )
「 後は 宜しくお願いします 」
そう言って 保健室から出ようとした時
『 … ありがとうございました 、』
そう言いながら 照れくさそうに笑う彼女 。
その笑顔に 私の心は奪われた
単純 ? 一目惚れ ? それでもいい 。
その日から 私は 理佐がすき
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