本日年度末最終日。相変わらず在宅勤務が続く中、始業前にパソコンを立ち上げると、本日で契約満了となるオッチャンのお別れ会の会議案内が入っていた。昨夜の遅い時間に配信された様子。お別れ会なのにまさかの始業9:00からオンラインにて。
部も課も違うオッチャンではあるけれど、出社の際には一緒にお弁当を食べていた仲だった。
50代ベテランエンジニアなので、てっきり社員だと思っていたら、専門職外部委託からの派遣だったらしい。無知な私は「そんな経歴の人も存在するのか」とびっくりした。
今回、コロナ影響で担当してい商材が縮小。コロナスタートだった2年前に第一陣派遣切りがあった際には生き残ったけれど、とうとう契約を切られた。
聞くところによると、社会人経験のほとんどこの会社で過ごすこと20年以上。まさかまさかの契約満了という名の派遣切り。どこも不景気で、明日からの派遣先は決まってないそうだ。
オンラインでの形ばかりのお別れ会は、なんともショボい寂しい会だった。カメラオンにする為、急いでメイクをしたにも関わらず、まさかの誰一人顔出しせず終い。マイクも進行役以外オフのまま。本人の挨拶(恨み節)が数分あっただけ。
20年、一生懸命尽くしてもこんな扱いか・・・。反面、どれだけ無能で問題有りでも、正社員の再雇用は続いている。無能な人ほど自分からは辞めない。
他人事ながら悲しくなった。気分が落ちてしょうがない。
やりきれないのは他にも理由がある。同じ課の専門職派遣社員だった女性が、この4月から正社員へキャリア採用された。私は人事にも関わるので知っているが、恐らく周囲の人はまだ知らない。
私が秘書で付いている上司の「そんなに優秀なんだったら、正社員に登用してあげたら良い」というひと声で決まったそうだ。この【優秀】の意味が複雑過ぎてやりきれない。自分が正社員に取りたててあげたという事実を、得意げに話す上司にも複雑な心境である。この気まぐれなたった一件の登用の事実によって、今後2度とないであろうにも関わらず、派遣会社の実績として【正社員への登用実績有り】と記載されることになる。
色んな複雑な思いがモヤモヤする中、改めて肝に銘じた。
私は、派遣社員。
自分のメンタルとモチベーションを保つために、会社に期待はしない。そして、気持ちを割り切って身分以上に頑張らない。サービス精神で仕事をしない。いつでも辞める覚悟をもつ。
割り切れるようで、なかなか難しくもある。