高校生の娘、夏休みの必須科目の中に読書感想文がある。この手の課題は、とにかく余力があるうちに仕上げた方が自分のため。気が重いものは先に済ませるべし。書籍の選別は私担当。書籍選びが感想文の出来を80%決める!と言っても過言ではないと思っています。
関心がある主題かどうかは必須項目。難解過ぎると着地点がわからず迷走するし、語り尽くされていたり、いわゆる善悪がはっきりし過ぎた内容は(例えば戦争やいじめ問題など)案外陳腐になりがち。
今年の候補は2点。
有吉佐和子さんの【非色】とチョ・ナムジュさんの【82年生まれ、キム・ジヨン】
【非色】は、感性が豊かな年代にぜひぜひ読んで欲しい1冊。人種差別を産み出す心情をとても素直に淡々と語ったもの。高校時代初めて読んだ時の衝撃は忘れられません。世代や時代が変わっても全く色褪せない内容で、もう何度繰り返し読んだかな。
【82年生まれ、キム・ジヨン】は昨年頃、映画でも上映され、娘と観に行った作品。映画を観た方も、どうぞ原作で読むことをお勧めします。映画は、映画でそれなりに良かったけれど、俳優の美しさと、ハッピーエンドを匂わせる結びが、原作の1番大事な部分を台無しににしていて、とても残念。原作は、もっと深い。
娘は人種差別を問題として捉えるのは少し難しそう。最終的に、【82年生まれ〜】の方を選びました。
いざ書き出すと書きたいことが溢れて、原稿用紙5枚に納めるのがとても大変でした。私は、1人よがりな感情的な言い回しやわかりにくい部分を指摘。修正に修正を繰り返し、数日がかりで仕上げてました。
書き出しや問題提議など、とても興味深く書けていて、正直関心しました。こんな文章が書けるように成長したことに感動しました。
なんと、新学期、読者感想文はクラスで発表しないといけないんやって〜!!全員の前で音読!!その中で選抜された優秀作品をどこかのコンクールに出品するそう。これって、結構な試練よね💧
完成した際には私と娘で思わずハイタッチしたくらいの渾身の作。自信持って発表出来るね。一安心。
【82年生まれ〜】は、ぜひぜひ男性にも読んで欲しい1冊。大学生の息子にもお勧めしてます。女性目線と違う感想をぜひ聞いてみたい。
来年は受験生なので、長年毎年取り組んできた夏休みの読者感想文も今回で最後。
「幼稚園から続けた日記と読書感想文。その時はめっちゃ嫌やったけど、お陰で今文章を書くことが得意やで。お母さんの子育ての中で、これは感謝してる」
先日、万年反抗期の息子がこう言ってくれました。
自信のなかった子育てですが、この一言で報われたな〜と感じました。