日の名残り/カズオ イシグロ  ¥756 

皆さん、お祝いのお言葉ありがとうございますm(__)m

来週からいよいよ新しい職場でのお仕事が始まります・・・というわけで

なんとか今週中に、溜まりに溜まっている読書日記を

一気に更新(したいと思います)。


まだ去年の11月に読んで本が残ってました。

11月に読んだ本、第3弾は「日の名残り」・・・再読です。

最初に読んだのは、かれこれ今から10年くらい前だったでしょうか。。。

退屈だったな~ということだけは覚えています(笑)

その後、たまたま映画化されて映画も見ました。

映画は素晴らしかった、と記憶してます。


再読してみて、

あれっ、こんなに面白い本だったっけ?と思いました。

執事スティーブンスの生き様が、いいんです。

一本筋が通っていて、

だけどとても不器用で・・・って、なんだか高倉健さんみたいですが(笑)


とても美しい小説です。

美しい小説を読むと、本当に心があらわれます。

また10年経ったら、再読したいと思います。

実は、K大学図書館で働きながらも

ずっとあちこちの求人情報を見て回っていました。

K大学図書館での仕事に不満があったわけでは、決してありません。

とてもいい条件でしたし、仕事も面白かったし、

何よりも職場の雰囲気が好きでした。


しかし、ずっと引っかかっていたものがありました。

それは夏期休暇と春季休暇の間、

およそ5ヶ月間も仕事が休みになってしまうことと

仕事を終えて、息子を迎えに行って帰宅すると7時を過ぎてしまうこと。

もちろん了承して働き始めたつもり・・・でした。

でも出来れば、

一年を通して働きたいな、

もう少し早く家に帰りたいな、という気持ちがいつもあったように思います。


そしてもう一つ、

美術に関する資料を扱うところで、いつか働いてみたいな・・・という気持ちがありました。

以前(と言っても、もう7年も前のことになりますが)、

美術館で学芸員をしていたので、その知識を生かして司書をしたい、

これが私の夢です。

ただ、アートライブラリーの仕事はそもそも求人が少ない上に

土日祝日の出勤が条件となっているため、現状では働くことができないわけですが

それでも「いつか」という言葉つきで

その気持ちをずっとひそかに暖めていました。


そんなわけで、

なんとなくあちこちの求人情報を見て回っていました。

でも、いいところがあったら応募しよう!というような気持ちはありませんでした。

引っかかることは確かにありましたが

労働条件にも、仕事、職場にも満足していました。


しかし、2月半ばにあるサイトで気になる求人を見つけました。

美術館の非常勤職員の求人でした。

しかも勤務形態は平日のみ、週30時間。

勤務地も最寄の駅から25分。


求人を見た瞬間に「応募したいな~」と思いました。

でもなかなか決心はつきませんでした。

家族(夫、両親)に相談すると、皆が皆、私の背中を押してくれました。

そして私は押されるままに、履歴書を送付しました。


応募締切から2日後に

書類審査通過の電話がかかってきました。

本当にビックリしました。

正直なところ、書類審査に通らないだろう・・・と思っていたので。

逆に言うと、

書類審査に通れば道が開けるかも・・・と。

そして電話から一週間後、淡い期待を胸に面接試験を受けました。


面接官は3名、所要時間はおよそ40分間。

志望動機、学芸員としての経歴、

そして学芸員から司書へと転向した動機などを聞かれました。

年齢のこと、既婚のこと、子どもの有無については

一切触れられることはありませんでした。

手応えはありませんでしたが、

「これで不採用なら己の力不足、と納得できる」と思いました。


そして数日後に、採用通知が届きました。



というわけで、新しい職場はこちら。

(今後はN美術館と呼びます。また呼んでください。

 検索エンジンで引っかかると困るので、名称は伏せさせてください)



museum


今年都内にオープンしたばかりの美術館です。

4月からここで

美術資料の収集、整理、保存、調査業務の補助をすることになりました。


一つだけ残念だな・・・と思うことは

司書でも図書館員でもなくなってしまうことです。

仕事場もライブラリーではありません。

でも肩書きや仕事場は、さほど重要ではありません。

大切なことは、そこで自分が何をするか、

そして自分に何ができるか、ということ。


司書と学芸員、両方の資格と経験を生かして

精一杯、お仕事したいと思います。

突然ですが

今回でお仕事日誌、最終回です。

(詳しくは、後ほど書きますので最後まで読んでください。)

最終回は、蔵書点検です。


大学が春季休暇に入ったと同時に

お仕事も春期休暇に入った私ですが、

開架の蔵書点検はカウンターのスタッフで行うということで

開架の蔵書点検に参加しました。


蔵書点検は

図書に貼付してあるバーコードを

ひたすらバーコードリーダーで読み込んでいく作業のくり返しです。

それで何を点検するのか、というと

あるべきところにあるべき図書があるか、ということを点検します。

つまりこの作業によって、

配架違い、不明本、書誌データの間違い等がわかるのです。


最初の2日間は、全員でとにかくバーコードをひたすら読み込みます。

私はペンタイプのバーコードリーダーを借りたため

右肩から本体をぶら下げ、右手でペンを持ち

一冊一冊、図書のバーコードを読みました。

右手が痛くなるだろうと思いきや、

痛くなったのは左手でした。

書架から本を引っ張り出しては戻す、をくり返した左手。

本ってやっぱり重たいですね。


そして読み込んだデータをパソコンに落とし

配架違い、不明本、書誌データの間違い等のデータがリストアップされ

一冊一冊実物を当たる作業を行います。

本当に配架違いなのか、

本当に不明本(本が行方不明)なのか、

どの書誌データが間違っているのか、一冊一冊当たるのです。

というのも、

本の老朽化に伴い、貼付されているバーコードのシールがよれていたりすると

ちゃんとバーコードが読めていないことがあったり、

また、気をつけていても

やっぱり一冊とばして読ませていたり・・・と、エラーやミスはつきもの。


バーコードの読み込み作業も結構しんどかったのですが

この一冊一冊実物を当たる作業はものすごい神経を使うため、

バーコード読み込み作業よりもしんどかったです。

特に不明本。

「必ずどこかにあるはずだ・・・」と、

可能性のあるところはすべて探さなければならないのですが

意外に想像力を要する作業で、大変でした。


蔵書点検は一週間図書館を閉館して行いましたが

思った以上に作業が進んだため

当初5日間出勤の予定でしたが、3日目で私のお仕事は完了。

お休みを頂きました。

予想以上に大変で、身体がクタクタだったのでラッキー!と

残り2日は自宅でびろ~んと、のびてました。

30代の身体にはなかなかしんどい、蔵書点検でした。


*


そして、結果としては

この蔵書点検が、私の最後のお仕事となりました。

実は、蔵書点検の最中に

あるところから「採用通知」が届きました。

蔵書点検4日目からお休みを頂いてしまったため、

リーダーと話をする機会が得られず

蔵書点検の終了を待って、先週末にリーダーと話をしました。

そして今月いっぱいで

契約満了→退職することになりました。


ちょうど一年前、司書資格取得見込みという状態で

未経験、30代、既婚(そして子持ち)の私を採用してくださったN株式会社、

派遣先となったK大学図書館、そして同僚、

皆に感謝の気持ちでいっぱいです。

一年という短い間でしたが

職場、スタッフに恵まれ、本当に気持ちよく楽しくお仕事ができました。

自分で選んだ道とはいえ

淋しい気持ちでいっぱいですが、

4月からは新しい職場で、新しい仕事に全力投球していきたいと思います。


新しい仕事については、別トピで書きます。

(引っ張ってしまって、ごめんなさい)

今度のお仕事は、ちょっと特殊な仕事になりそうなので

恐らくお仕事日誌をつけることが難しいと思います。

なんらかの形で、お仕事の話も書いていきたいと思っていますが、

ひとまず今回で、

モナミのお仕事日誌を終了としたいと思います。

一年間読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。



 ゆれる/西川 美和 ¥1,260 

昨年11月に読んだ本、第2弾です。

映画「ゆれる」(オダギリジョーさん、香川照之さん主演)の原作本です。

監督の西川さんが映画のために書いたオリジナル小説なのですが

西川さん、小説を書くのはこれが初めてだとか。


西川さんは1974年生まれの映画監督。

同世代ということもあって、今一番気になる映画監督です。

残念ながら、映画を見ることは叶いませんでしたが

その才能、そしてその美貌・・・同性ながらも惚れ惚れする女性です。


物語は、

東京で活躍するカメラマンの弟(オダギリ)と、

田舎で家業を継いだ兄(香川)という対照的な兄弟の、まさに「ゆれる」物語。

ぐいぐいと読み手を物語に引き込み、

読み手の心までもゆらす、ものすごい力をもった小説で

続けて2度、読みました。

2度読んでも面白く、謎は謎のまま。

他の本だったら、釈然としないまま終わると後味が悪いはずなのに

この本にはそれがありませんでした。

なんというか・・・他の小説では味わうことのできない

不思議な感覚を味わうことができました。


それにしても

兄弟・・・血縁って、ものすごく強い力で引き合っているのだな・・・と

そのつながりの怖さみたいなものを感じました。

好きとか嫌いとか、

そんな単純にはいかない、ドロドロとした切っても切れない関係。

愛と憎しみは

まさに背中合わせなのだな・・・と。


2006年、イチオシの小説です。

カズオ・イシグロの「私を離さないで」と並ぶ、

ベスト1小説です。

 レインツリーの国/有川 浩  ¥1,260 Amazon.co.jp

ようやく11月に読んだ本のレビューです。

11月はじめ、

科目終末試験直前に、実家に帰ったときに

父親にすすめられて読んだ一冊です。

著者は「図書館戦争」「図書館内乱」で有名な有川さん。

なんでもこの本は

「図書館内乱」の中に登場する書籍「レインツリーの国」の実物なんだそうです。

(図書館戦争も図書館内乱も読んでいないので、いまいちピンと来ませんが・・・)


物語はネットで知り合った男の子と聴覚障害のある女の子の恋愛小説。

うちの父は

TBSドラマ「ビーティフルライフ」の深夜再放送を一人で見て

号泣してしまうような人です。

その父がすすめる一冊・・・たしかに「ビューティフルライフ」に通じるものがあるような。


ちなみに私は

「ビューティフルライフ」、あまり好きではありません。

美談すぎる、かな。この本もドラマも。


関係ないけれど、還暦すぎた父親が

今でもこういう本を読んで感激するんだなーということに

私はちょっと感激しました。

父は大学教官です。きっと今でも気持ちはハタチなのかもしれません(笑)