恩田 陸  ユージニア

図書館で予約をしたのが去年の7月。

借りるまでに約半年を要した、この一冊・・・確か、直木賞候補だったような。


一番最初に読んだ恩田作品「夜のピクニック」の

まっすぐで

シンプルで

そしてほのかに温かいところが好きだったので、

「ユージニア」の凝り具合が非常に読みづらくて仕方ありませんでした。

特に、装丁。

ハッキリ言って懲りすぎだし、やりすぎ。

そういう、つまらないところが気になってしまって

本を読む、という行為になかなか集中できず

本を読む、という行為を楽しめなかったのが、とても残念。


物語は

石川県のとある町で起こった、

17人もの人間が毒殺された大量殺人事件にまつわるエトセトラ・・・。

結局、最後まで事件は謎につつまれたままに終わるのですが

一読者としては、

もう少し全貌を見れるようにヒントを出してほしかったな~と思いました。

(私の乏しい読書力の問題も大いにあるとは思いますが、笑)

そんなわけで

全貌を知りたくて知りたくて、一冊読んだのに

うーん・・・という感じだけが残ってしまって、

なんだか消化不良気味です。


謎その① 真犯人の動機がいまいちよく分からない

謎その② 真犯人はどうやって実行犯に殺人を行わせたのか?

       (実行犯の動機がよく分からない)


誰か、わかる方いらっしゃいましたら、こっそり教えて頂きたいです。


以前、「図書館の海」の感想にも書きましたが、

恩田さんは久々に巡り合えた、好みの作家さんです。

だから、アレ?っと感じる本は

できれば読みたくないな~と思っていたのですが・・・アレ?っと思ってしまいました(^_^;)

でもやっぱり

恩田さんの小説の世界観はそれでもすごく好き、ですね。


それにしても

恩田さんは、いろんな引き出しを持っている作家さんなのだなぁ~と

改めて思いました。

これからもちょっとずつ、温めながら読んでいきたいと思います。