転校の挨拶も終え、
二学期の始業式を行うために、
私はさっき話しかけてくれた
井尻さんという女の子と体育館に向かうことになった

井尻「なぁ、なんでこんな田舎に一人で来たん?」

夢莉「会いたい人がいるんよね。」

井尻「会いたい人?芸能人とかこの高校誰もおらへんよ?」

夢莉「いや、幼なじみに会いたかってん。」

私は井尻さんに昔の話をした

井尻「なにそのドラマみたいな話。萌えるわ」

夢莉「萌えるって笑」

井尻「それは絶対再開せなあかんな!協力するで?」

と、私の手を握り真剣な目で見つめてくる井尻さん

夢莉「ありがとう。笑」

井尻「でも、太田さん思い切るなぁ」

夢莉「そうかな?」

井尻「いや、高校分からへんのに転校してくるのはチャレンジャーやで」

夢莉「…ごもっとも。」

なんて話してたら体育館についた。

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偉い先生や、委員会の人たちの話が一通り終わった後
生徒会コーナーに切り替わる。

生徒会なぁ…私には絶対できないなぁなんてぼーっと眺めてたら、

よく見るとすごく綺麗な顔をしてる人がいた。

…ん?あの顔…

……え?

嘘やん。

ほんまに?


生徒会長の話でスピーチをしてる女の人…


あれ…彩ちゃんや…。

私は井尻さんの肩をポンポン叩く。


井尻「おうおうおう?どうした?」

夢莉「あの人の名前なんて言ってた!?」

井尻「え?いきなりやな…えっとな、山本彩先輩…て、え?まさか、あの人が?」

頭がいいらしい井尻さん。

やっぱり気づいたか。

夢莉「…うん。彩ちゃん。」

井尻「ひえええええ。」

生徒会長…美人…幼なじみ…歳の差…!!!

なんてぶつぶつ小声で言い出す井尻さんはほっておいて私は彩ちゃんの顔を目に焼き付ける。

夢莉「…綺麗になりすぎやろ」

井尻「…そりゃなぁ。うちの学校のマドンナやで。」

夢莉「…彼氏おるんかな」

井尻「んーーそれは聞いたことないけど」

夢莉「でもあんなに綺麗なんやで?」

井尻「まぁ、落ち着きなされや」

夢莉「…私なんか脈なしかな」

井尻「いや、太田さんかなり美人やし…」

夢莉「それは嘘ですね」



井尻「いや、否定すんのはやない??」