彩視点
キーンコーンカーンコーン…
彩「よーし。日直、号令頼むで」
井尻「きーりつ、礼!」
「「ありがとうございましたー」」
…
彩「さてと…次はどこのクラスやっけ…あ、2年2組か。よっこらせっと…」
いや、今日の教材重すぎる…
腰曲がる…
夢莉「山本先生。」
彩「ゆ…じゃなくて太田どうしたん?」
夢莉「手伝います」
彩「え、でもこれめっちゃ重たいで?」
夢莉「だからですよ。笑」
…優しいしその笑顔…かわい…
彩「じゃあ…こっち持ってくれるか?」
夢莉「はい!」
彩「ありがとうなっ」
しばらく廊下を歩いてると…
「ゆーりちゃんと彩先生が隣におる!!」
「あそこ仲ええよな?できてるんかな?」
「そんなことあるわけないやろー!どっちも可愛いけどなぁ~」
なんて声が聞こえてきた。
ここは女子高。
みんなこーゆう噂をするのが大好きだ。
私は気にせんけど…夢莉はどう思うんやろうか…
嫌やったりせんかな…
彩「太田?」
夢莉「どうかしました?」
彩「あーゆうの言われて嫌とか思ってへんか…?嫌やったら注意してくるけど…」
夢莉「私、そーゆうの全く気にしないんですよ。どーでもいいって言うか。笑
あ、でも…山本先生との噂なら全く
嫌じゃないです。」
彩「え…?」
それって…どーゆうこと…?
夢莉「あ、つきましたね!では、失礼します~」
彩「ちょっと……あ、ありがとうな~!」
夢莉は1回こっちをみてにこっと笑って自分の教室へ戻って行った。
…可愛いかよ。
ーーーーーーーーーーーーーー
彩「もう!夢莉のやつ…かわいすぎねん。」
吉田「なに?太田さんがどうしたの?」
彩「朱里…」
~
吉田「ふーん?彩は太田さんのことほんまに好きやな笑」
彩「うっさいわ…だいたい生徒を好きになるなんて…」
吉田「まぁ、出会いはここじゃないんやし…」
彩「せやけど…」
吉田「まあ、無理せんように!妥協しとったら太田さんモテるし気抜いとったら誰かに取られるで~?」
彩「それ、ほんま!?」
吉田「ほんま。毎日告られてるらしいで。」
彩「そうなんか…」
ショックや…
吉田「そんなあからさまに凹まれてもなぁ笑」
彩「あーもー教師なんていやや~」
吉田「極端やな笑」
トントン―ガラガラ…
夢莉「3年3組の太田夢莉です。山本先生いらっしゃいますか…?」
彩「太田?」
夢莉「ちょっとお話いいですか…」
彩「分かった。」
ーーーーーーー
夢莉と2人だけの時は、私は夢莉って呼ぶし
夢莉は彩ちゃんと呼んでくる。
そんなところを見られては厄介なため…
少しだけ進路相談室を借りることにした。
夢莉「彩ちゃん今日夜空いてる?」
彩「ん?空いてるはずやけど、どうしたん?」
夢莉「今日、お母さん仕事やから一緒にご飯食べへん?」
え!夢莉からのお誘いとか行かへんわけない!
彩「え、食べる食べる!なに食べよか~?」
夢莉「外でもいいけど…どうせ彩ちゃん最近コンビニ飯ばっかりでしょ?」
…図星
彩「まあ…」
夢莉「やっぱり…しょうがないからご飯作ってあげるよ。」
彩「ほんまに!?やったー!!夢莉のご飯めっちゃ美味しいから嬉しすぎる!!楽しみ!!!」
夢莉はたびたび家に来てご飯を作ってくれる。
夢莉の作るご飯は冗談なしで世界一上手いと思う。
夢莉「喜びすぎだよ笑」
彩「ホンマに、嬉しいんやもん~」
夢莉「分かったよ笑」
彩「泊まる?」
夢莉「明日学校休みやし…じゃあお邪魔しようかな」
彩「よしゃ!」
夢莉「ふふ。」
彩「いっぱい遊ぼな!」
夢莉「彩ちゃんってほんとに子供…笑」
彩「はぁー?夢莉よりもお姉さんやねんで?」
夢莉「…見えない。笑」
彩「このやろ~」
と、夢莉のことを軽く叩く
夢莉「痛い痛い…笑」
彩「何時に来るか?」
夢莉「え、一緒に帰ろうよ。」
…可愛い。
彩「帰りたいけどちょっと仕事残ってるんよ…」
あー神様の馬鹿野郎。。
昨日やったら暇やったんに…今日に限ってテストの丸つけが残っている…しかも6クラス分…
夢莉「そっか…じゃあご飯作って待ってるね。」
彩「悪いなぁ…」
夢莉「大丈夫だよ」
彩「鍵今日も持ってるん?」
夢莉「うん。キーケースの中にあるよ」
彩「なら、大丈夫やな!」
夢莉「うん!」
夢莉には2年前から合鍵を渡している。
理由はよく家に来るし…なにより夢莉信頼してるから渡しても問題ないと思ったから。
でも付き合ってないのに合鍵って重たいかなってたまに思うけど…やっぱりあって不便なことは無いし嫌なら返してくるやろうと思って渡してある。
夢莉「じゃあ、お仕事頑張ってね!」
彩「おう!気をつけて帰るんよ?」
夢莉「うん!」
彩「またあとで」
夢莉「またね!」
ーーーーーーー
ガラガラ…
彩「えへへへ~」
吉田「ニヤけてる…気持ち悪いな~」
なんとでも言え~今はなんでも幸せや~
彩「朱里~テストの丸つけ頑張ろな~」
吉田「…うん?」
彩「はよ、終わらせるぞー!」
はやく帰ってゆーりに会いたいなぁ。