ずっと親友のあなただったから
必要以上に仲良くはなれなかった。

美穂「あー!菜緒!部活終わったのー?」

菜緒「あ、うん。美穂も終わったん?」

美穂「うん!ねえねえ!久々にお話してから帰ろうよ~放課後会うなんて滅多にないじゃん?」

菜緒「うん、ええで。」

~

美穂「それでさ~ひながね~笑」

菜緒「あはは!笑」

美穂「あとね~まなもがさ~…」

菜緒「それもおもろいな笑」

美穂「でしょ!?笑」

菜緒「うん!」

美穂「…」

菜緒「…」

やっぱり綺麗だなぁ…

美穂「どうした?そんなに見つめて。笑」

菜緒「な、なんでもない!!」

美穂「あやしい~笑」

菜緒「怪しくなんかないって」

美穂「ふーん?」

菜緒「うん…」

この気持ちをどう伝えればあなたはわかってくれるかな?

難しい言葉なんか使っても
あなたはたぶん分かってくれないよね。


好きだよ って 、簡単な言葉が言えたらどんなに楽なんだろ。

言えないよ…私には 。


ーーーーーーーーー

美穂「あ、そろそろ帰ろっか?」

菜緒「そやね」

美穂「送るよ!」

菜緒「いいよ、悪いし」

美穂「菜緒かわいいから心配だもん!送らせて?」

菜緒「可愛ないけど…そんなに言うんやったら…」

美穂「はいはい、お嬢様帰りますよ~」

菜緒「お嬢様ってなんやねん…」


まさか2人きりで帰るなんて思ってもみなかった。

いつもは、あかりやみく達がいるから。

あーもう。どうしよう。

なんで私はこんなに臆病なんだろう。

もっと気楽に恋したい 。

~~

美穂「もう着いちゃったね~」

菜緒「あ、うん…」

美穂「菜緒?どうかした?」

どうしてこんなにまたねって言えないんだろう。

偶然は何回も起こらないってもちろんわかってる。
でも、タイミングが掴めない 。

友情をとるか 、恋愛をとるか …

振られたらその両方が一気になくなってしまうきがして…怖いんだ。

…がんばれ…私。

ストレートに優しく伝えよう 。

そう 、ひらがなのように 。

難しい漢字は読めないもんね 。

ひらがな で 伝えよう 。

菜緒「美穂 、」

美穂「ん?」

菜緒「だいすきやで 。」

言えた 。やっと伝えられた 。

美穂「ちょっ…急にどうしたの?/////」

菜緒「ずっと言いたかってん 。なぁ、付き合ってくれへん…?だめかな…?」

美穂「あ、その…私もずっと前から好きでした。よ、よろしくお願いします!!」

菜緒「ほんまに?」

美穂「うん!」

菜緒「よかった…」

美穂「両思いなんて思ってもみなかった。」

菜緒「それはこっちのセリフ 。」

美穂「菜緒、ありがとう、好きになってくれて。」

菜緒「それもこっちのセリフ 。」

美穂「だいすきだよ、菜緒!」

菜緒「うちの方が好きやし 。」

美穂「も~かわいいなぁ~」

菜緒「うるさい…」

美穂「怒らないでよ~」

菜緒「怒っとらんし!明日から2人で帰るから!ばいばい!!」

バタンッ

美穂「ツンデレかよ…笑」