こんにちわ。
もなかです。
ニースでは行きたいところが目白押しですが、目の前の海の誘惑には勝てません。
食事も終わり、じりじりと皮膚が熱く乾きを感じすぐさま海へ。
水温はやや冷たいですが、すぐに体が馴染んできます。
沖までしばらく泳ぎ、ゴーグルを装着し岸辺を潜ると、小さな魚が群れを成して泳いでいるの発見。
沖からぷかぷかと浮かびぼんやりと陸をながめていると引っ切り無しに日差しから逃げるかのようにビーチへと人が向かってきます。
その中に我が拠点テントのすぐ近くに年輩マダムがバスタオルだけを引いてトップレスになり寝そべり、分厚い本を読み始めました。
さらに沖へと泳いだり、陸へと戻ったり遊泳を続け私もテントへと戻り、エアーソファをテントから引っ張り出し体を裏表と乾かします。
あっという間に両面が乾き、旅行のお供に数冊巻続きで持参した沢木耕太郎さんの深夜特急を読み進めていると我がテントのお隣さんである年輩マダムが、水着を着なおし、遊泳の支度を始めます。
このたび初めて見る、ゴム製の競泳用帽子を被り、また我が夫婦以外見かけなかったゴーグルを装着しさらに足にヒダを履き泳ぎ始めたのです。
さっきまでトップレスおばあさんが完全装備で沖まで泳ぎ始めました。
あっという間に年輩マダムの姿は豆粒程となり、陸からは見えなくり、私も負けじと海に入り沖まで一気に泳ぐとようやく年輩マダムの頭が薄っすらと浮いているのを確認できました。
またしばらく沖へ陸へと行き来を繰り返し、いつの間に年輩マダムが波打ち際で足ヒダを脱いでるのを確認し、私も海から上がり、
年輩マダムがシャワーの方に歩いて行ったのでシャワーでも浴びてみるかと、隣同士のシャワーの蛇口をひねると年輩マダムと目が合い、にっこりと微笑んでくれました。
私もにっこりと笑い、シャワーを浴び終えて我がテントへと戻り再びエアーソファを引っ張り出しうつ伏せで背中を乾かしつつ沢木さんの本の続きを読んでいると砂利を踏む音が近づき、帽子売りの黒人ムシューが「ボンジュール」と声をかけてきました。
「ボンジュール」と無意識に返すと同時に帽子を売りつけられるかもと身構えたが、黒人ムシューは去って行きました。
後ろ姿を見つつうつ伏せに戻ろうとすると横から視線を感じます。
年輩マダムがトップレス姿で見守ってくれていました。
何事も起こらない様子を見、マダムはまたにっこりと笑顔をくれました。
言葉は交わしませんが、旅行の醍醐味は人との縁を感じる瞬間が一番記憶に刻まれるように思います。
ニースに行くと色んな人との会話が多いように感じます。
旅行者は開放的になり、これからの旅のプランを話してくれますし、
現地の人はどこからきたの?と色々と聞いてくれます。
次はひたすらぼんやりとしていたニースから日帰りロンドンを記録します。