旦那さんは一日中勉強している。
難しい資格をとらないといけなくて、休日も
ずっと部屋にとじこもっている。
私は邪魔をせずに日中も平日と変わらず過ごし、
旦那さんの様子を感じながらご飯やおやつの
タイミングを計っている。
夜になって旦那さんが部屋に行くと、私はまた
自分のことを始める。
でも、今夜は彼の様子に聞き耳を立てている。
だって、今週末は彼が子どもたちのことを親に話すと
言っていたから。
だから彼がいつものように部屋に行き、いつものように
週末に親にスカイプをするのを、まだかまだかと
ドキドキしながら待っていた。
彼の声が聞こえてきた時、それが教科書を朗読する声なのか
電話の声なのか分からなくて、でもすごいドキドキ感が嫌で
イヤホンをしてドラマを見始めた。
今しがた休憩をとりに降りてきた旦那さん。
普通に私に話しかけ、ヨーグルトを食べながら普通に話して
戻っていった。
チッ。今日じゃなかったか・・・。
早く話せばいいのに。
私は向こうの親がどんな反応をするか考えている。
孫を自分の思い通りに育てようとしている彼ら。
自分の子どもでもないのに私のことをのけ者にして
この家の子、としてしかみていない。
実のところ、私は自分の姓を変えたくてしかたがない。
大嫌いなこの名前を名乗らなければならないことが
日々苦痛でしかたないのだ。
名前を書く度、誰かに呼ばれる度に、私は違う、と
叫んでいる。
生まれてからつけられていた名前のほうがどれだけ
しっくりくるか。
でも、子どもたちは違う。
生まれてからずっと今の名前。
だから、ママと一緒に変えて、と言っても嫌がれるだけだ。
違う名前は彼らにとっても私と同じ気持ち。
それを無理強いはできない。
だんだん嫌になってきた向こうとの関わりは、時間を追うごとに
苦しさを増している。
これからも私は旦那さんの姓を名乗って生きて生きていかなければ
ならない。
夫婦別姓が普通になれば変わりたいと思っても、日本の制度の
中ではいろんなところで混乱が起こるに違いない。
それはできなくても、子どもとの生活はあと少しで始まる。
私の願いが叶う時がやってくる。
そして、時間をかけて彼らに復讐をしていくのだ。
私を死に追いやろうととした彼らを、私は絶対に許す気持ちになれない。