先日の浜田山集会で橋本さんも触れていたこの両種の識別。
ぶっちゃけ私もガラガラポンすれば正直自信がなくなります(笑)とはいえ大まかにこんな感じに見分けている…というのはありますので、それを書いていきます。
本気で識別するならこんなブログを読まずに論文へGO!
◇生えている地域
太平洋側に生えているのはコモウセンゴケ!!それ以外はトウカイコモウセンゴケ!!
…なんて大雑把で正確でも何でもないのですが、大まかな目星をこれでつけます。
例えば滋賀県、琵琶湖周辺。
滋賀県はほぼ99%トウカイコモウセンゴケです。
コモウセンゴケと言っているのは基本間違いであり、本当のコモウセンゴケが滋賀に生えているという話を(私は)聞いたことがないなぁ。
他には三重県の太平洋側。
まぁ、コモウセンとトウカイの比率でいえば70:30ぐらい?場所にもよりますが、気持ちコモウセンの方が多いかなぁぐらい。
これが内陸になるとほぼトウカイになったりします。
東海地域は両種自生しているので地域で判別、というのは非常に難しいです。
そして沖縄。
99.9999999%コモウセンゴケです。
こんなところでトウカイ(の気質を持った種)を発見すれば世紀の大発見です。新種として記載されるでしょう
私が関西~三重をメインにしていて、結構自生地がバラバラなのでまだ分かりやすい、というのはありますが、東海地方(愛知県)の人は識別が大変でしょうね。
因みに今いる千葉県はコモウセンです。
◇見た目
コモウセンがへら型、トウカイはスプーン型、毛の生える範囲がコモウセンの方がやや広い(長い)、という識別点はあります。
ただこれはしっかり育成して状態最高!!!!の時はまだ分かりやすいのですが、地域や自生地の様々な環境でやや調子が悪かったりするとさっぱり分かりません。
では何故ここで取り上げたかというと、微妙に色が違うんちゃうか?と私個人的には思っています。
具体的には”日当たりが最高な時の色の出方が違う”気がします。
トウカイは中心まで真っ赤っかのクリムゾンみたいな色になりますが、コモウセンは中心部にやや緑が残り大まかピンク色っぽいグラデーションになる…気がします。
兵庫県 トウカイコモウセンゴケ
コモウセンでここまで真っ赤になる奴はあまりいない
京都府 トウカイコモウセンゴケ
いじけるともう何か分からんけど葉の形状で何とか…
沖縄県 コモウセンゴケ
日当たりが良くても中心部に緑色が残りやすい気がする
三重県 コモウセンゴケ…のはず
こうなるともう見た目では識別不可能(-_-;)
日当たりが悪かったり乾燥でいじけるともう分かりません。
ただある程度状態が良ければ比較的パッと見て見分けやすいような気がしております。
◇自生環境
東海地方などでは両種が同じ地域に生えていることもありますが、種として分化している以上微妙に生育環境は異なります。
トウカイはモウセンゴケとの雑種起源と言われているように”水が比較的多いところが好き”です。場所によっては半分水没しており、モウセンゴケと一緒に生えていることも。
兵庫県
一面トウカイコモウセンゴケ。一部モウセンゴケが映ってるかも。
滋賀県
この年は雨が少なく死にかけ。
ただトウカイはミズゴケと一緒に生えることもあるぐらい水好き
一方コモウセンゴケは”そこまで水が多い所は好きではありません”。比較的乾いている所に生えていることが多いです。
三重県
こんな乾いた斜面にコモウセンゴケは生える
沖縄県
ガレ場・斜面に多い。
どっから水吸ってんだ?というぐらい乾燥しています。
千葉県
宅地造成場所。地下水位はそれなりに高いんでしょうけど、
ここは基本カラカラ。
三重県
コモウセンの例外。
びしゃびしゃでしたが5cm級の巨大なコモウセンが
たくさん生えていました。
今どうなってんのかな、関西の面子に見てきてもらおうかな。
そのため、自生地の環境でもある程度区別はつくのですが、一方でそうでないことも多々ありますのでこれも別に100%とは言えません。
◇種子の形
なんて言っていてもやっぱり両種の判別は難しいのですが、最終的には種子の形を見ればすぐわかります。
トウカイは細長く、コモウセンはラグビーボール。
トウカイの種子
コモウセンの種子
家の栽培場で混ざってしまって分からない!!という場合にはこれで見分ければオッケーです。
といった感じで私は総合的に識別するのですが、新規で発見した両者が同様に生育する可能性があり、しかも環境がそれほど良くなく特徴が出ていなかったりするような場所だとやっぱり???となることも多いです。
偉そうに私も書いていますが何度も言う通り私も自信ないです(爆)
そういう意味では日常的に自生地が特に被ることもある東海に住んでられる趣味家の方は慣れているのかよく識別されていてすごいと思います…