4月20日、私はいつものように夏木立高校2年B組の教室にいた。
教室の隅ではクラスでリーダー的存在の女子がお喋りをしていた。
「昨日彼氏がさぁ~」
恋愛話か。
「...馬鹿馬鹿しい。」
私はあの日、あの時から「恋はしない。」と誓った。
それは自分勝手、いわゆる自己中心的なものではない。
― 中学1年生の春。
私は彼と出会った。
彼の名前は峰川慶人。
誰からも好かれる優しい男の子だった。
そんな彼にいつの間にか私は恋をしていた。
なぜ人は大切なものを失ってから気づくのだろう...
その日の空は雲1つない綺麗な空だった。