仕事で毎日通る道。
もう何年も同じ道を通っている。
人通りも交通量も多い道。


今まで気にしていなかった景色。
毎日同じように流れる風景。
日常として視界に入り普段通りに過ぎて行く。


何年か前。
子供と一緒に説明会に訪れた場所。
そこは、いつも通り過ぎていた場所にあり、
私の日常に溶け込んでいた景色の中だった。


こんな所に学校あったんだ
知らなかったの?


それから、今まで無意識だった視界の中に、
新しい景色が入り込んできた。
通るたびに目に入る校舎。
楽しそうに通学する生徒。


仕事で毎日通る道。
校舎のある風景が日常になった。


あれから何回訪れたかな。
説明会、学園祭、入学試験。
目に映る景色が、いつしか憧れの場所になり、
気にせずにはいられない大切な場所になっていた。


今日も通る同じ道。
今までと同じ景色に同じ校舎。
楽しそうに歩く学生の笑い声が聞こえてくる。


大切な場所は、ほろ苦い思い出の場所になり、
ここで娘の姿を見る夢は叶わなかった。


毎日通るこの場所には、
いつもと同じ風景があり、
いつものように過ぎて行く。


今はまだこの道を通る度に思い出す。
一緒に歩いたあの風景や一緒に夢見たこの景色。


気にしないように、いつものように通る道。
いつの日か、笑いながら歩きたいな。
この素敵な場所を。 この思い出の道を。