2012.11.13

再掲「あとの5点はどうした!」

 

以前のブログに戻りますが、私が子供たちに「0点取ってもいいんだよ」と言った理由は他にもあります。

 

私は子育て中に沢山の子育て本等も読みました。

いろいろな生き方に関する本も読みましたが、その中で、厳格な親御さんの娘が

ある時テストで95点を取ってきた時の話なのですが、普通95点を取ってきたら「わぁ~すごいわね~」ってなるのにその親は「あとの5点はどうした!」と子供を問い詰めたそうです。

 

きっとテストだけでなく、日常でもさまざまな抑圧を受けていたのでしょう・・・その子は結局、自己破壊し精神分裂症にかかり、入院してしまったという内容でした。


それを読んでから私はテストの点で子供の精神を破壊してしまうような親にだけは絶対なりたくないと思いました。


息子は本当に0点を取ってしまう子だったので、5点を取ってきた時、私は心から「すごいじゃない!5点も取れたの!」と本気で褒めました。


5点の答案用紙を見て、がっかりしたり、あからさまにあきれたり、無視したり、子供を崖から突き落とすような態度で育てたところで、いったい何になるというのでしょう。

 

子供の自己評価を下げ、生きることに自信を失い、対人関係もままならない生き方をするのではないでしょうか?


娘のように、たいして勉強しなくたって、高得点取れる子もいれば、いくらがんばったって、いい点取れない子もいるのです。

 

また、息子は嵐の様な反抗期を過ぎてきたと書きましたが、決して私はその嵐をただ黙って見ていたわけではありません。

 

壮絶な・・・それはそれは壮絶な修羅場を何度も繰り返し、すったもんだの数年間だったのです。

 

息子がわけもわからずイライラし、私にあたり散らし、壁に穴をあけ、ドアをパターンと閉める・・・そのたびに私の心は悲鳴をあげ、私も頭にきてドアをパンと閉め、壁を思いっきり足で蹴ったこともあります。

 

息子の暴言に深く・・・深く傷ついて、大声で怒鳴り合いをしたこともあります。言っても言ってもきかなくて、私は傷ついて雨の中、傘をさしてトボトボ外を歩き回ってプチ家出をしたことも何回もあります。

 

子供に愛情をかけて育てると言っても、憎たらしくなりとても愛情を持てない時期もありました。そんな自分が嫌で嫌でたまりませんでした。

 

よそのお母さんに相談しても、「男の子ってみんな、そんなもんよ!」と言って真剣に話を聞いてくれません。よその家の子がみんなおとなしくて落ち着いておりこうに見えました。

 

それでも小学校、中学校は台風の様な大変さでしたが、高校を卒業する頃にはすっかり落ち着いてきました。やっぱり子供は成長していくもんなんだなぁとつくづく感じたのでした。

 

子育てにこれが正しいっていう方法は、一つもありません。大切なのは真剣にわが子と向き合うことではないでしょうか・・・

 

「あなたの話も聞くけどもこっちの話も聞いて!」・・・ドタバタ、とっくみあいがあってもそれは「親子だから言えることなの!」と私も何度声を張り上げて泣きわめいたかしれません。

 

でも私は思います。自分のしたことは必ず自分のところに返ってくると。夫はよく言います。「人間関係は鏡なんだよ」と。

 

金子みすゞさんの詩にあるように「ありがとう」って言えば「ありがとう」って返ってくるし、「バカ」って言えば「バカ」って返ってくる、「ごめんね」って言えば「ごめんね」って返ってくる・・・私はそれが真実だと思っています。