毎月19日は食育の日。
食育プロジェクトより、リレー形式でブログをお届けします。
今年も冬から春にかけて味噌作りをしました、手しごとだいすき作業療法士のにわっちです。
昨年は、当時2歳のしっちゃかめっちゃかイヤイヤ期がいるワチャワチャの中、
家庭で気軽にお味噌を作るレポをさせていただきましたが、
味噌作り4年目の今年はさらに、いろいろな 味噌作り をしてみた中で
発見したこと、おもしろかったことをお伝えしたいと思います
まず、ちょっと珍しい、おから味噌というのを作る講座に参加してみました。
参加したのは名古屋市天白区の農業センターのおからみそ講座です。小さいこどもと気軽に参加できます。
農業センターの温室
……味噌作りってなぁに?という方へ
手作り味噌の仕込み方は、
- 麹と塩を混ぜ合わせる(塩切りこうじ)
- 茹でた(蒸した)大豆をつぶして、1と混ぜ合わせる
- 混ぜ合わせたものを、空気を抜いて(だんご状にして空気を抜く)、保存容器に詰めて、熟成させる(約10か月~)
という、シンプルな工程です!ここに、材料や分量、大豆のつぶし方、保存方法などいろいろなコツが入ってきますが
基本とてもシンプルな、昔から伝わる作業です。
さて、おから味噌。お味噌の材料である大豆のかわりに、生おからを使うのです
なので、大豆を水に漬けたり茹でたり、そして大豆をつぶすというあの(ちょっと大変な)作業がないのでらくちんな印象です。
それ以外は同じ工程。
塩と麹をよく混ぜ合わせ、そこにおからを混ぜて。混ぜて。混ぜて。(生おからの水分だけでOK)
このときは、おからと塩切り麹を袋でわしゃわしゃ混ぜ合わせていました
容器に詰めて、熟成させます。
置いておくのも普通のお味噌と同じ、1年くらい。
違うのは食感や風味。おからなので、お味噌としてのコクは淡め、
味噌味噌した風味が苦手な人や、小さい子には食べやすいかもしれません。
優しい味。出来上がりもやっぱり淡い色合いで、長く3年ほど置くと、味噌らしいあの色になるそうですよ。
おから味噌の良さは
- おからの活用
- 準備が簡単、手軽に作れる
- 淡い優しい味、お味噌の濃さが苦手な人には好まれるのかな?
- おからの食物繊維
と、いうところに感じました。
生おから、お気に入りのお豆腐屋さんを見つけてみるのも楽しいかもしれません
こちらの講座、講師は「NPO法人だいずきっず」の方、生おからは「おとうふ工房いしかわ」のもの、米麹はマルカワみそさんのものが使われていました。
続いて、味噌作りをされる方なら一度はホームページを覗いたり、材料や作り方を検索されているのではないでしょうか!?
おから味噌講座の麹にも登場、福井・越前のマルカワみそさん。
マルカワみそさんを講師に、味噌作り教室があると知り、これはお話を聞いてみたいなと参加してきました。
自宅で作る際は、作り方を参考にしたり(文章も動画もとてもわかりやすく愛情あふれる感じが好きです)
私は甘酒や塩麹もよく作るので、そちらの作り方も参考にしています。
お兄さんがyoutuberでもある広報さん、弟さんは味噌づくり教室などであちこちまわられているそうです♪
場所は、名古屋市昭和区の自然食料品を取り扱うBIOさん。(いろいろな教室も開催されている素敵なお店です)
マルカワみそさん、HPの愛情(笑)と充実も素敵なのですが、味噌蔵に、蔵付きの麹菌が住んでいるところがすごい
麹って、どうやって作るのか…?麹菌を、お米に繁殖させて育てるそうなのですが
ではその麹菌はどこから??というと、(曖昧な言葉ですが)自然の麹菌を持つ場所は、全国でかぎられた場所なのだそうです。
そんな奥深い麹ワールドや歴史に思いを馳せつつ、こちらの味噌作りでは
いろいろな疑問点が解消しましたよ~
まず、大切な発酵のこと。
30度が発酵にベストと教わりました。気温が高いと発酵が進み、35度くらいでお味噌の色は濃くなるそうです。
マンションなら北側のちょっとした物置などが保管しやすいのでは。エアコンや日当たりで気温が変わりやすい場所でなければ、どこでもいいと思います。
邪魔にならなければ、廊下に置いてしまったり、保存容器をインテリア的にOKなものにして(野田琺瑯さんのラウンドステッカーとか)
上に何か置いたり♪
味噌作りのよいところ、よい意味で、適当に作れる、出来上がるというところも魅力に感じています!
逆に、こだわった部分としては、今年は、鉛・カドミウムフリー、安心して長~く使える常滑焼の甕で仕込みました。
(プラスチック容器でも琺瑯容器でも、作ったことがありますよ)
ジップロック的袋に入れてちょっと仕込んでみるのも、何より簡単手軽。
まずは家にあるものでお試しを、、、プラスチック、環境ホルモンなど気になり始めたら、こだわりの容器へGO
カビは、はえるたびに取るのではなく、食べるときに取り除くのがよさそうです。
はえるたびに取ると、そこからまたはえてくるそうなので。
そして今回とても参考になったのが、おもしの重要性
おもしは、仕込んだお味噌の3割の重さ、もしくはそれ以上がおすすめだそうですが
おもしをして、空気を抜くことでカビがはえるのも防げるのだそうです。
今まで、おもしって、おいしく均一に漬けるために必要なのだろうな~くらいにしか思っていなかったので
なるほど!でした。
また、お味噌を置いておく期間は
1年でうまみ
2年で酸味
3年で完熟、黒くなり、それ以上はあまり味の変化(化学変化)がないそうです。
お味噌作りも化学反応ですねおもしろい~
お味噌の材料を混ぜる作業は、素手で、思いっきり。
こどもの手の常在菌はとてもパワフルとのこと、おいしいお味噌の手助けに!
妊婦さんの常在菌は、さらにパワフルだと聞きます♪
除菌など気にする日本人の風潮があるようですが、日常生活の中の素敵な菌のチカラに思いを馳せる時間というのも、
貴重ではないでしょうか?たくさんの菌と生きていく自然なこと。。。
そして、こちらのお味噌作りでよかったのは、初めて使った豆ミンサー
お肉をミンチにするのと同様に、茹でた大豆をつぶしてくれる電動の機械です。
らくちんで、びっくり。
今まで、手作りお味噌の大豆のつぶつぶごろごろが気になっていた私。
それはそれでおいしいし贅沢なかんじもするのですが、大豆がごろごろしていないほうが向いているお料理もありますよね。
(これ、すりばちですって使うのもとてもおいしいのですが、おかーさんは夕食準備、秒刻みで忙しいときもあるので)
ごろごろの大豆は、発酵させても、消えないそうです。
なので、なめらかなお味噌を作りたい際は、最初にしっかりつぶすのですね~
自宅なら、茹で方つぶし方で工夫です。
おもしは、適当なものがなければ塩を袋に入れて、重さをまんべんなくかけるのがおすすめとのこと。石を使う友人もいます。
身近なもので工夫して、手軽に、伝統食でありすばらしい発酵食品のお味噌を楽しみたいと思います。
また、別の機会では毎年おじゃまさせてもらっている岡崎のお友達の家での味噌仕込み会に今年も参加し、
こどもたちは思いっきり遊びながら、お外で大豆を蒸して、石臼でつぶしてのお味噌仕込みも満喫してきました。
家で、家族で作るお味噌もよし
味噌作り会で、出会いや場を楽しんで、皆で混ぜ混ぜするのもよし、、いろいろな楽しみ方を味わえる味噌作り
毎日の食べること、腸内環境などなどちょっと見直してみたり
材料を揃えるときに、大豆や麹の作り手さん、お塩がとれる環境にも思いを馳せてみたり…
新しい視点、発見、味わえる魅力も、楽しみです。
新年度新学期、どうぞげんきにお過ごしくださいね~☆
食育プロジェクト にわちさと