近年、子どもたちの数字離れが問題視されています。

理由は様々だと思いますが、その一つは、子どもたちの日々の遊び方の変化だと言われています。

小石や小枝を使って遊んだり、鬼ごっこで1~10まで数えたり。

遊びの中にも、数字に触れる機会は沢山あります。

今回は、『数量、単位を理解し、答える力』を楽しく身につける方法をお伝えします。

「正しく数えることができる」を目指す

 

お子さんは数字をいくつまで数えることができますか?

 

幼稚園に通い始めると1~100くらいまでスラスラと言える子もいるかもしれません。
でも、目の前にランダムに置かれた物の数を正確に数えるのは、なかなか難し事です。
これは、上から下、または左から右に数えるよう促して練習してください。
自分の中で数える順番が決まると、数え間違いも少なくなります。
 
では、数を数える時には単位があって、1~10までの数字には、二通りの数え方があることはご存知ですか?
1~10には、ひとつ、ふたつ。みっつ~という数え方もあります。
そして、この数え方を知らないと、声に出して数えられないものがあります。
例えば、お皿。
ひとさら、ふたさら、さんさら、よんさら~
このように数えるとき、「いちさら」とは言いませんね。
お皿は「いちまい」じゃないの?と思われた方もいらっしゃると思います。
ここで大切なことがもう一つ。数の『単位』です。これを『助数詞』と言います。
日本語には500の助数詞があると言われています。これらすべてを使いこなすのは難しいかもしれませんが、日常生活の中でよく目にする物については、正しく覚えて使いましょう。
 
ところで、お皿の数え方ですが、「いちまい」は、平たい物、薄い器の時に使います。
そして、「ひとさら」は、器に盛った物の時に使う助数詞です。
このように、同じ物でも状態や形が変わると、数え方が変わるものがあります。
例えば「スイカ」。丸ごとだと、「ひとたま、1玉」ですが、切り分けると「ひときれ、1切れ」になります。
 
よく使われるものとして、お豆腐→1丁、うさぎ→1羽、箸→1膳、ざる蕎麦→1枚、などがあります。
分からない数え方があった時は、お子さんと一緒に調べてみてください。
新しい発見ができて楽しいですよ。

数の大きさを比べる

幼児期は足し算、引き算ができなくても大丈夫です。
それよりも数量が異なるものを見せて、「どちらが多い、少ない」を答えられることが大切です。
数量の差を理解できていれば計算に対する理解が早くなります。
 
また、数の比較で、「どっちが多い?」と聞いた後で「どっちが少ない?」と聞くことで、同じ現象でも数学的に異なる観点があることを、計算式を使わずに自然と学べます。
また、「○○の方が何個多い?」と聞けば「+」「-」を使わずに計算する力を養えます。
このように「正確に数える力」を鍛えておけば、小学校に入ってからも、算数に苦手意識を持たない子に育ってくれます。
 
次回は、もっと具体的に子どもたちが数字に慣れ親しむための、工夫やゲームをご紹介出来ればと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
 
                               知育インストラクター 本間 美奈子