今回は趣向が少し違います。
少しばかり趣味に走るので私の思っているここの使い道とはズレるのですが、思考整理だったり、自身の考えについての事なのでまあよしとしましょう。
今回は曲の解釈をちょっとだけ書きます。
先日公開された、いよわさんの「アプリコット」という曲について。
解釈は聞けば聞くほど深まると思いますし、人それぞれあるので、あくまでも個人的に気づいた部分のみ書きます。
まだ公開されて数時間程度の楽曲ですので、後々気づくこともあるでしょう。
気づき次第この記事に追加していく方式で書きます。
曲をまだ聞いていない人はぜひ聞いて一度自分の世界を持ってから見ることをお勧めします。
他人の解釈を知るとそれ以外の見え方が出来なくなる恐れがありますので。
リンクはこちらです。
いいですね?
では解釈に移ります。
曲の大まかな解釈
全体的にどんな話か言うと、「子供で在りたかった少女の成長」ではないかと思います。
きらきらとなんでも楽しく可愛くいられた少女時代が終わり、大人になって現実と向き合わねばならない自分を、未だに受け入れ切れていない。
そんな、いわばアダルトチルドレンのような大人になり切れず、子供であろうと縋りつく。
そんな印象がこの曲です。
少女の成長描写
この少女は4回に経て成長していく描写があります。
00:00~はまだ小学生くらいでしょうか。幼くて一番表情が柔らかいのです。
1:27~は少し成長します。鏡を持つ手とリボンの映り具合と髪の長さの違いを見てもらえると分かりやすいのですが、持つ手は大きく、リボンの角度は下向き(つまり少女の身長が大きくなっているのです)、髪の長さは少し伸びて鏡から垂れ下がっています。
そしてここの歌詞は「小さくなった公園へ」から始まります。
つまり、この歌詞は”自身が大きくなったことで公園が前より小さく見える”という意味の歌詞だと言えます。
その後、1:42~にはもう、また成長しています。髪は伸び、顔立ちも始めより大人びました。
ここにきて少女は「大人になるだけの日が(このまま)来るでしょう」と悟ります。未来への希望や夢に満ち満ちた毎日が輝かしく美しい日々はもう一生訪れず、容姿もこのままあとは老けていくだけ。その事に絶望したのでしょう。
大人は大人なりの楽しさや希望があると、どうしても前向きにはなれなかったのでしょう。そこが彼女の未熟さだったかもしれません。
次に出てくるのが2:22~です。2:06~で鏡を割る前までは二つ縛りなのが、2:22~は手で隠れて見えないようにしていますが、一つに纏めています。
二つ縛りは幼い印象を与えやすい髪型です。それを一つに纏めることで一人の女性になった少女を表していると考えられます。
また、それを手で隠しているのも、顔を少し覆っているのも、自身を受け入れたくないがためだと考えます。目つきもすこし険しいですね。
2:50にはもう鏡は割られてしまいます。幼少期から大事にしていた鏡です。「ごめんねとは言わないで」とは割ったことを悪く思わないでくれという意味でしょうか。
ここまで曲を聴きながら書いて気づいたのが、恐らく彼女が受け入れられないのは成長した自身の顔なのではないかと思います。宝箱にいつも詰めていたのはこの鏡でしょう。
最後、幼少期の自分が「大好きとは言えないわ」と言います。
昔の自分の顔は大好きだったんでしょう。あるいは子役タレントだったりしたのかもしれません。
かわいらしさがなくなってしまって誰からも、自分からも好かれない顔が嫌で鏡を割ってしまったのだと思いました。
また、曲中のミクの声にも注目すると、最初と最後では声質が全く違います。
これも少女の成長を表現していると考えると流石いよわさんです。
抜け目なく表現しきっています。
アプリコット
曲中にも出てきますが杏の事です。
あんずの花言葉は「臆病な愛」「乙女のはにかみ」「疑い」「疑惑」「乙女の恥じらい」「早すぎた恋」「不屈の精神」「慎み深さ」「遠慮」「気後れ」だそうです。
曲名になるほどなのでこの曲に出てくる少女とゆかりが深いものと言っていいでしょう。
杏も美しい花ですが、桜を主役として、目立たない脇役に徹するような、慎ましい印象の花言葉がつけられています。
この特徴からも少女は控えめな性格であまり自己主張する方ではなかったのではないかと少し思いました。
アプリコットの花を見ると分かるのですが、まとまって咲いている様がまさに少女の後ろに現れる大量の風船の群れだと思います。
あの風船はアプリコットの花を模しているのだと言えます。
とりあえず、今のところ考えたことは書きました。また追加があれば随時書きたいと思います。
至らない点が多いかと思います。またこれが正しいとは本当に言えないのであくまでも私の自己解釈として受け止めてくれると幸いです。
参考文献
杏(あんず)の花言葉の意味・由来・誕生花|花言葉のシャルロー (charlor.net)