オラファー・エリアソン展 | 温室メロンの備忘録

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オラファー・エリアソン「相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」2023


彼の作品の展覧会が、麻布台ヒルズギャラリーの、開館記念企画として開催されているようなので、帰りに寄ってみることにした。


麻布台ヒルズ ギャラリー


受付で当日券を購入。WEB購入だと少し安いとのこと。大抵は事前に買っておくのだが、急に見学することにしたので仕方ない。


「蛍の生物圏(マグマの流星)」2023


こちらの吊り彫刻は16シリーズあるのだそう。



本作品を観て、去年の秋に大阪の中之島美術館で観たインスタレーションを思い出した。



「星くずの素粒子」2014@中之島美術館


やはり彼の作品だった。一瞬で作品に惹き込まれてしまう、圧倒的なアイデンティティ。


「終わりなき研究」2005


振り子を利用してリサージュ図形を描かせるハーモノグラフが置かれている。壁には本装置が描いた様々な図形が展示されていて、希望者は実際に使ってみることができる。



ペンが周期運動するだけでなく、紙を置く円盤の回転軸も動くので、かなり複雑な図形が描けそうだ。



「ダブル・スパイラル」2001


二重螺旋のパイプがゆっくりと回転している。上に向かう波と、下に向かう波。


「呼吸のための空気」2023


冒頭の作品と同じ、鉱山から回収された亜鉛廃棄物によるモジュールが使われている。


上部の4つのデスクファンは、ギリシャ神話の四風神を表しているそうだ。室内アートでありながら、自然の中に置かれたパブリックアートを表現したということだろうか。


あるいはこの塊が風によって広がりを持ち、冒頭の作品へと変貌したと解釈すべきか。少々難解な作品だ。


「溶けゆく地球」「あなたのエコーの追跡子」「私のエコーの痕跡」「溶けゆく地球」2017


氷河期の氷を使い、それが溶けるのを利用して顔料を広げるという、偶然性に任せ制作された作品。ゲルハルト・リヒターの「アラジン」に似たアプローチだが、こちらの方が数万年の時空に思いを馳せ、より没入できる。


「瞬間の家」2010


ホース、水、ポンプ、それとストロボライトで、また新しい時空間を作り上げている。写真はストロボライトが光っている瞬間のもので、実際の部屋は真っ暗で何も見えない。




本日の一推し。というか、完全にオラファーにハマってしまった。


チームラボのボーダレスも、来月このガーデンプラザに移転されるとのこと。麻布台が没入型アートの街に変わってゆきそうだ。




お台場時代のボーダレス。