「わがままな巨人」オスカーワイルド原作 モモタロバージョン | ワンコと長生き "Win・ワン・Won"な Happy Life を!

ワンコと長生き "Win・ワン・Won"な Happy Life を!

ワンちゃんとは毎日、WIN-WIN な関係を過ごしたいですね。I am happy. You are happy. な毎日を。ワンちゃんと飼い主さんが共にhappyな気持ちになる情報を発信していきます。乞ご期待!!

今日はクリスマス
クリスマスにふさわしいお話を
もう一つ紹介します

わがままな巨人の心を開いたのは・・・


 ☆   ★    ☆    ★    ☆


ある国にわがままな巨人が住んでいました
彼の住む家は大きく 庭も広く
四季折々の花が咲きみだれ
花の咲いた木々には小鳥たちが飛んできては
美しい声で鳴くのでした
 
巨人はそんな自分の屋敷と庭を満足そうに眺めながら
こうつぶやいていました

「この家とこの庭こそ私の財産だ
誰にも使わせないし 誰にも入らせないぞ
だって これはわしのものだからな」

そんなある日 庭の遠くで声が聞こえました
気になった巨人がそちらの方に目を向けると 
なんとたくさんの子供たちが 
庭の一角で楽しそうに遊んでいるではありませんか

近くの子供たちが この庭の素晴らしさを知って
遊びに来ていたのでした
子供たちについてきた犬たちも
広い庭の中を思い切り走り回っています

それを見た巨人は怒り狂いました
そして 子供たちに向かって怒鳴り声をあげたのです

「こら お前たち 勝手に人の庭に入り込んでけしからん!
すぐにここから出ていくんだ もう来るんじゃないぞ いいか!」

wagama1

子供たちは巨人のけんまくに 三々五々逃げて帰りました

翌日 巨人は自分の庭に大きな塀を作り
子供たちが庭の中に二度と入れないようにしました

「これでよし」
わがままな巨人は口をゆがめてにやりと笑いました

やがて四季はめぐり 巨人の庭は冬になりました
ところが いつまでたっても季節はこの寒い冬のままで
暖かい春がやってこないのです

わがままな巨人は わけが分からず
庭に積もった雪を眺めては ブルブル震えていました

ある朝 鳥のさえずりが聞こえました
「おお ついに春が来たぞ」
巨人は飛び起きました

しかし 巨人が目にしたのは 塀の一部に穴があいて
そこから子供たちが入り込み 遊んでいる姿でした

そして 子供たちが遊んでいる場所だけ 
花が咲き 鳥がさえずる春が来ていたのです

巨人は自分がどれだけわがままだったかを悟りました
そして 大きな斧ですべての塀を取り壊しました

するとみるみるうちに 庭の中すべてが春になりました
巨人は子供たちに言いました

「おい みんな 明日から毎日遊びにきてもいいぞ
俺が悪かった すまなかった」

wagama2


子供たちは大喜びで 毎日巨人の庭に遊びに来ては
木登りをしたり 鬼ごっこをしたりして楽しく遊びました
もちろん 犬たちも喜びいさんで走り回っています

巨人も子供たちや犬たちが思い切り遊ぶ姿を 
楽しそうにベランダの椅子に腰かけて見ていました
すると巨人は 一人の男の子が 木の下で泣いている姿に気づきました

「どうしたんだい?君も木にのぼりたいのかい?」
うなづく少年を巨人は軽々と抱えて 木の枝に乗せてやりました
「ありがとう」
男の子は嬉しそうに巨人に言いました

ところが その翌日から遊びに来る子供たちの中に
その男の子の姿は見えなくなりました

「あの男の子はどうしたんだい?」
と巨人がたずねても 誰も答えられません

「あの子は僕たちの知らない子だったよ」と
一人の子供が言いました

巨人はずっとその男の子のことが忘れられませんでした
それから年月が流れ 巨人も年老いてきました

ある日のことです
床から起きて庭を見た巨人の目に
あの男の子の姿が映ったのです

巨人はすぐに男の子のところへ行き
「君はどうしてたんだ 元気だったのか 心配してたんだぞ」
と声をかけました

少年に近づいた巨人の顔が一瞬にして曇りました
「どうしたんだ お前のその手の傷は!」

男の子の両手には 釘で刺されたような傷があり
血が流れ出ていました
「だれだ こんなひどいことをお前にしたやつは!
俺が行って そいつをこらしめてやる!」
巨人は怒り狂ってわめきました

「ちがうんだ これは愛の傷なんだ
お前はいつか私が木に登れなかったときに
優しく木の枝に乗っけてくれたよね 
ありがとう とても嬉しかった
今日私は お前を迎えにきたのだよ」

wagama3

それを聞いた巨人の心に 男の子に対する畏怖の念が湧きあがりました
「あなたはいったい どなたなのですか?」

すると清らかな光が巨人の体を包み始めました
その光に包まれながら 巨人は引き込まれるように
心安らかな眠りの中に誘われていきました

翌日 遊びにきた子供たちは
美しい花をつけた木の下で 
安からかな表情で冷たくなっている巨人の姿を
目にしたのでした


          おわり

☆   ★    ☆    ★    ☆

男の子の手のひらの傷のところで
私たちは この子がイエス・キリストの
化身であることを知ります

童話ながら こころに残るお話ですよね

I wish you
A Merry Christmas!!


ペタしてね モモタロです ニコニコ