積ん読だった教団Xをやっと読み終わりました。
この本を知ったのは、アメトーークの読書芸人でした
もう3年前なんですね。
気にはなっていたけど、宗教物?ややこしそうだしな・・・と、手を出せずにいました。
でも、同じ中村文則の去年の冬、君と別れ の映画を見て、原作の小説も読んで面白かったので、教団Xにもチャレンジするつもりが今になってしまいました。
悪の教団をやり込めるような話かと思ったけど、この本の厚さを考えたら、そんな単純なわけないですよね。
宗教、量子力学、生物学、宇宙論、貧困、テロ・・・盛沢山すぎて、頭の中で整理がつかなかったです。
教祖の話はとても興味深くかったんです。例えば、
意識とは何か。
私たちは自分で考えてから動いているはず。
だけど、ベンジャミン・リベットという科学者の実験によれば、脳が指を動かそうと反応した0.35秒後に意識、つまり私が指を動かそうという意志を持つ。実際に指を動かすのはその0.2秒後。
そんな事言ったら、脳が主体ってこと?
じゃあ意識とか心って何?!
このような話がちりばめられていて、各方面に知識が深いような頭の良い人だったらもっともっと楽しめたのかな。
私でも、もう一度読めばもっと理解できたかな?
でも、もう一度はちょっと辛いかな。
ページ数多め、性描写多めなので、誰にでも楽しめる小説ではなかったと思います。
でも、なんとなくでも普段考えないような話に触れられたのがよかったかなと思います。