人生で初の海外はメキシコ！
当時、中学校を卒業して高校には行かず15歳の子どもが単身でメキシコに行くなんて今考えれば無謀な選択で普通の親なら許してくれることはなかったでしょう。
海外で生活をする大変さはもちろんプロスポーツの厳しさも知らず右も左も分からない状態でただプロサッカー選手を夢見て日本を出たあの頃、自分は何を考えていたのか？
サッカーをやりたい！プロになりたい！という憧れと自分の願望しかなかったなぁと振り返る。
メキシコはスペイン語が母国語…行った当時は当然スペイン語なんて分からず言葉が通じない大変さも知らぬまま本当に無謀な子どもでした！
行った当初、父の友人の家にしばらくお世話になりそのおじさんから突然「親から仕送りはないから働きなさい」と言われ親の支援が当たり前と思っていただけに衝撃なひと言を言われた瞬間を鮮明に覚えています。
メキシコ到着翌日に早朝から日系のスーパーでアルバイトを始めたことも今では貴重な経験になっています。
親がなんでもやってくれると勝手に思い込んでいた自分の考えや甘さを簡単に覆されてしまいやってもらっていたことが当たり前で親元を離れそれがどれだけ有り難いことだったのか初めて親への感謝を感じる瞬間でもありました。
この瞬間が今の自分の原点かもしれません！
そしてサッカーをしに来た自分はまずチームに入る為に入団テストというトライアウトを受けなけれいけなくシティにあるクラブチームを二つ、地方にあるチームを一つ受けさせてもらい合格をもらったクラブがトルーカでした。
トルーカは街の名前でもありメキシコ国内では一番標高の高い街で知られていて標高はなんと2650m！
慣れない人なら息切れやひどい人は高山病になってしまうくらい空気が薄く当時の自分は標高という意味も理解しないまま練習していたから無知ってある意味怖いもの。
高山病も息が切れるという症状もなくただただ夢中になって練習に励んでいたことが懐かしい。
そのトルーカで自分のサッカー人生が始まりその後いくつかのクラブを移籍して現役最後に在籍したクラブもトルーカでした！
…端折り過ぎてごめんね
そんなクラブ・トルーカが今年、クラブ創設100年の節目の年を迎えスタジアムまでリニューアルしてまさに100周年を祝うお祭りモード…センテナリオ(100周年)セレモニーが今日、2月12日に行われました。
日本に帰国して10年が経ち初めてこの地を訪れてから25年の歳月が過ぎましたがまたこういう形でメキシコに来れるなんて正直考えもしていなかったしこうしてセレモニーに出席させてもらうことができこの時代に生きていてこのタイミングに巡り合うことが奇跡のようで現役時代を共にしたチームメイトたち、家族代々トルーカひと筋で応援するサポーターたち、チームスタッフたちとの再会は感動的で今も昔も変わることなく時間だけが経過し歴史はこうして刻まれていくんだなとただただ感動に包まれた一日でした。
引退してから14年が過ぎるのにサポーターたちは忘れずに温かく声を掛けてくれて人生最初で最後のこの今日しか味わえない本当に貴重な一日を共に過ごすことができました！
サッカーをしていた頃を振り返ってもこんな機会が巡ってくるなんてことは頭の片隅にもなく降って湧いてきたかのようなこのサプライズは改めて、クラブ・トルーカに居れたことがどれだけ幸せなことかその有り難みは当時の親の有り難みを知った瞬間と同じくらい貴重なものでした。
この機会を糧にこれからも人の繋がりを大切に昔を共にしたチームメイトからいつも支えてくださる身近な方たちに対し常に感謝を忘れないように心掛けたいと思います、
それにしても大熱狂の100周年祭に立ち会えた喜びはこれから帰国してたくさんの仲間たちにこの余韻も含めて伝えていきたいと思います。
Gracias amigos y gente de Diablos rojos de Toluca,
Estoy muy pero muy agradecido de cariño de gente,
Orgullo y historia de Toluca sigue adelante y junto a ustedes,
Felicidades por centenario,
Viva México Viva Toluca,
