日本に帰ってきて早3ヶ月。

実は、今年いっぱいが最後のロシア生活になる予定だったのですが、通年滞在できるビザがこれ以上は出ないことになり、当初2ヶ月間の一時帰国のつもりだったのに完全帰国になってしまいました。

とは言っても、旅行ビザを取って渡航し残っている試験を受けに行ったりする必要はあり、今年も合計数ヶ月間はロシア滞在することになります。

ピアノを入れたアパートに他のピアニストと一緒に住んでいたので、アパートもそのまんま・荷物もそのまんまです。

 

ということで、今年はもう日本にいる期間のほうが圧倒的に長くなる予定ですが、ブログに書くことはロシアで体験したことが中心なので、ブログのタイトルやプロフィール(「海外在住」)はとりあえずそのままにしておきます。

ブログを始めて一年、海外生活のバタバタでなかなかコンスタントに記事を書けませんでしたが、ネタだけはたくさんあります。

立て続けに更新したり、ぱたっと消えたり…頻度にはムラがありますが、これからもロシアやピアノに関する話を書き留めていきます。

 

♪まだ留学して一年ほどの時に撮った、モスクワ音楽院大ホールの写真。壁には有名作曲家のポートレートがずらっと並んでいます。

 

さて、ブログの下書きから、半年前に書きかけて止まっていたものを発見しました。

いきなり「昨日」という出だしですが、昨年9月に書いたものです。

 

昨日、フコンタクチェ(ロシア版facebookのようなもの)で懐かしい名前から友達申請が来ました。

ピアノ科の大学院で同級生だった中国人の友達シャオシャオからでした。

彼女は15歳の頃から10年以上もロシアに留学し、モスクワ音楽院創設以来初めて、外国人として演奏・楽理両方の大学院に同時入学したという記録を持つ、大変な才女です。

論文の指導教授が同じなので、会う機会が多く仲良くしていました。

実はこれまでに私のほうからワッツアップ(ラインのようなメッセージアプリ)に何度かメッセージを送っていたのですが、全く既読がつかず…。

どうやら、中国国内ではfacebookほか複数のアプリが使えないみたいですね。それで、ロシア時代の友人の連絡先を全部失ってしまっていたとのことでした。

もう会える機会もないのかなと残念に思っていたところに3年ぶりに連絡をもらえて、本当に嬉しかった。

その日のうちに電話の約束をして、久しぶりにシャオシャオの声を聞くことができました。

 

シャオは「ロシアに10年以上住んでいたなんて今は信じられない。モスクワ音楽院に通っていた頃からもう100年が経ったんじゃないかって思ってしまう。ロシア語も全部忘れた。」と…

実際には彼女のロシア語は3年経っても全然衰えていなくて(このセリフも全部ロシア語だし…笑)、何言ってるのよと笑ったのですが、それと同時に私の心も少しどきっとしてしまいました。

昔からの憧れであり今や母校となったモスクワ音楽院、ロシアのあの空気と文化と美しいロシア語にずっと私の身近な存在でいてもらうためには、この歩みを止めるわけにはいかない、と。

中国の演奏会や大学での講義で大活躍中のシャオシャオ。

いつか日本と中国を繋ぐ仕事で一緒になれるよう頑張ろうねとお互いに約束して、電話を切りました。