お父さんに届きますように
フェイクスイーツ 作家、pro講師受講中
ももっぷりのサリーです。
週末はバビュンと大阪の実家に飛んでいました
施設で療養中の父が肺炎で入院したと知らせを受けました。
左肺が真っ白で長くないだろうと…
PCR検査を受けて陰性だった為、週一で面会の許可が出たと母から聞き、すぐに飛行機をとりました。
私は2回目のワクチン接種を済ませており、抗体ができている頃なので少し安心です。
脳出血で最初に父が倒れたのはもう10年程前でしょうか…二度目の脳内出血からは両手・両足が麻痺し、飲み込むことが出来なくなり胃に直接栄養剤を注入する生活になりました。
食べる楽しみもなく、子供や孫にも会えない。
本当に寂しい思いをしていると思います。
1年ぶりに会った父は筋肉が落ち、声も出なくてそれでも懸命に何かを伝えようとしていました。
「お母さんが言ってたよ。鰻が食べたいって?」
と、たずねるとウンウンと首を振ってニコニコ笑っていました。
自分の唾液ですらむせる父に食べることはできません。食べさせてあげたいけどなぁ…切なくなりました。
「お父さん、粘土で鰻丼作ってあげるよ」
と言うと、いらんいらんと首を振って笑っています。口パクでアホかと突っ込む父は活気がありました。
食べられない人に食べ物の話は可哀想かと思っていましたが、普段見てくれている母と弟からは「想像することすらできない方が可哀想」と言われました。
確かにそうかも…
まだ生きていてくれれば、来週母と弟が面会できます。
「よし!鰻丼作るか」
ただの鰻丼ではありません。可愛い孫娘が一粒ずつご飯粒をチネってくれた特別なご飯の鰻丼です。
孫娘の動画も添えて、次の面会までに大阪に送りたいと思います。
「お父さん、絶対笑わせるから、それまで待っててよ!」