「いったい私にとって、書物とはなんだったのだろうか。
 
それは、孤独と不安を癒してくれる愉しい友達であった。
 
そしてまた、それは、過去の時間の重みと、東西の世界のひろがりを、身をもって教えてくれた経験の豊かな友達でもあった。
 
いずれにせよ、決しておしつけがましいことのないこの友人は、現在の狭い不安な世界から私を解放してくれたし、知的・感情的な好奇心をかき立てて生きる意欲を絶やさないようにしてくれた。」
 
(江藤淳『作家は行動する』より)
 
 
 
 
私は本が大好きだった。
 
本は私を異空間に連れてってくれる。
 
どんなときもどんなふうにも夢の続きのように始められる。
 
 
物語を好んだ時代から辞書へと興味は変わった。
 
 
知らない言葉を知ることができた。
 
 
著者の言う通り
 
まさしく経験豊富な楽しい友人だった。
 
 
中学のときの通信簿に
「暗くて明るいコ」と書かれた。
 
 
友達は少なくなかった。誰とでも誰にでも話し掛けまくってたことを覚えてる。
 
その一方、一人でいる時間も多かった。
 
 
先日、
「暗っ」
って一言ボソッと言われた。
 
私が「辞書が友達」って言ったからだ。
 
 
その一言がずっとひっかかってた。
 
 
私は暗いのか?
 
知らなかった。
 
 
そうか、そうだったのか。
 
まぁいいか。
 
 
今、本を読んでてこの文章に出会った。
 
同じように思う人がいた。
嬉しかった。
 
 
私は、暗くて明るいコ。
 
 
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