篠田桃紅さんの「桃紅105歳好きなものと生きる」世界文化社 | 生きている間にやりたいことをやろう!コーチたき坊のブログ

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「好きなこと、ワクワクすることを生きている間に一つずつやる」をモットーに同じような思いを持つ方を支援するコーチ。2022年ワタナベ薫さん主催のMCCコーチ養成スクール第1期修了。好きなこと、ワクワクすることをやりたい方の背中を押します。

2024.3.5おはよう御座います😃
2年前の今日のフェイスブック📚読書記録から転載します🐰
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2022.3.5 こんばんは🌆
今日も暖かくなりましたね。
篠田桃紅さんの「桃紅105歳好きなものと生きる」世界文化社1300円+税を読み終えました📚2022年読書記録17冊目。以下本書から一部引用します。〜〜〜
「無用の時間をもつ」
用を足していない時間というのは、その人の素が出ます。その人の実像は何もしていない状態に表れます。でも何かをやる時になったら、こういう事も出来る、ああいう事も出来るという可能性を持っています。人は、いつも何かに対応しているというのでは、一種の機械です。ただ何かの用を足しているにすぎません。無用の時間、用を足していない時間を持つ事は、非常に大事な事だと思います。私は毎年2か月ほど、富士山を望む山中湖で、無用の時間を過ごしています。定期的に過ごすようになったのは、山荘を持つようになったこの40年あまりですが、戦前から折に触れては山中湖を訪ねていました。自然の中にいると、一杯のお茶を飲んでも、ああ美味しいと思えます。富士山が見えて、天地自然の動きを感じる事が出来ます。ありがたい事です。
「昔と今を繋げている」
人は生きもので、死んだらそれまでです。仏教などでは、生まれ変わると信じられていますが、もし生まれ変わる事があるとしても、宇宙の中の一つの現象。前に生きていた時とは全然関係なく生まれ、ああ再び会えて良かったでもなく、ああ懐かしい人だ、という事でもありません。なんの関係もなくなっています。魂というものが新しい体を得たとしても、一切に関係がなくなっています。
人そのものは死んだらそれまでで何もない。いくらその人が立派な人であろうともと、どれほど大きな国の王様であろうと。生きている間、というものだけが、生きものの場で、なくなればもうそれで終わりだと私は思っています。
ただ、使ったもの、文章に書かれている事、その人にゆかりのあった物質は残ります。命には限界がありますが、ものには限界がありません。保存さえ良ければ、何代も前からのものが残っています。
お茶人で、豊臣秀吉が使っていた火鉢をお茶席で使っている人がいました。普段、客人は豊臣秀吉の事もすっかり忘れていますから、日本の歴史を思い出し、歴史話に花を咲かせます。お茶は、昔と今を繋げる役目をしている、と私は思ったものです。それは私達の身の回りにあるものも同じです。ものは、それぞれの個人的な歴史と今を繋げてくれています。〜〜
以上引用終わり。
篠田桃紅さんは1913(大正2)年生まれ。美術家。東京都在住。5歳の頃に父に書の手ほどきを受け桃紅という雅号がつけられた。墨を用いた抽象表現という新たな芸術を切り拓き、1956年単身渡米。作品は国内、海外に多数収蔵されています。
本書は、美術家の篠田桃紅さんが、普段一緒に生活している色々なものを、カラー写真入りで解説しています。シンプルだけど美しいもの達が、とてもいい雰囲気で、好きなものが放つオーラ、エネルギーは良いですね。
興味ある方は、是非お読み下さい📚🎄