鷲田清一さんの「くじけそうな時の臨床哲学クリニック」ちくま学芸文庫950円+税 | 生きている間にやりたいことをやろう!コーチたき坊のブログ

生きている間にやりたいことをやろう!コーチたき坊のブログ

「好きなこと、ワクワクすることを生きている間に一つずつやる」をモットーに同じような思いを持つ方を支援するコーチ。2022年ワタナベ薫さん主催のMCCコーチ養成スクール第1期修了。好きなこと、ワクワクすることをやりたい方の背中を押します。

2023.4.29おはよう御座います😃2年前の今日のフェイスブック📚読書記録から転載します🐰
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2021.4.29こんにちは🍃晴耕雨読で今日はゆっくり読書してます🍃鷲田清一さんの「くじけそうな時の臨床哲学クリニック」ちくま学芸文庫950円+税を読み終えました📚2021年読書記録54冊目。以下本書から一部引用します。〜〜〜〜〜〜〜〜
人生は複線で
3月は卒業シーズン、そして定年退職の季節である。定年を迎え、何をしていけばいいのか途方に暮れているらしい人は、私の周りにも少なからずいる。これまで会社勤めの間出来なかった事がやっと出来るようになると、心をときめかせている人もいる。これまで会社でやってきた事を、別の場所でも活かしてみたいと、これまた静かに胸を膨らませている人もいる。違いは何か。列車にたとえると、一つの列車で一つの線路を走ってきたのに、ふと線路が途切れ、がく然としている人と、かつて乗った事もある列車で別の線路を走ろうという人と、乗り慣れた列車で別の線路を走ろうとしている人とである。実際この歳になり、周りの同世代の知人達を見回して、つくづく思う事がある。学生時代、優等生だった人で、その後大企業で管理職まで勤めあげたグラスメイトよりも、当時はなかば不良呼ばわりされ、放課後は街に繰り出し学校外の仲間とのネットワークも持っていて、それをずっと手放さなかった人の方が、この歳になると、人としての厚みや貫禄が付いているように見えるという事だ。せつないのは、同じ列車に乗っていると勝手に思い込んでいた連れ合いが、実は同じ速度で隣の列車に乗っていただけの事で、線路は知らないうちに離れていき、気づいた時は列車め見えないほど遠くに隔たっていて、声を掛けても届かないといったケースだ。こういうケースは案外多いかもしれない。〜〜〜〜〜〜〜〜
以上引用終わり。
鷲田清一さんは、1949年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。多数の著書があります。
本書では、何をしたいのかわからない、恋人との関係が安定しない、結婚したいけれどライフスタイルを変えるつもりはない、親との確執が人生を縛っている、パートナーはいるけれど他の異性とも繋がりたい、本当の友達がいない、自分の居場所がない…。といった様々な気持ち、悩みに、鷲田さんが、一緒に考えてくれる哲学クリニックです。2001年に朝日新聞社から刊行された「働く女性の為の哲学クリニック」を増補したもので、20年前に出された本ですが、現在社会でも通ずる内容だと思います。興味ある方は、是非お読み下さい📚🎄