この世にはいろんな工業製品が溢れている。

それらは正確無比に作られているように見えるが実際は誤差というものがある。

大きさや品物によって違うが、ミリ単位からミクロン単位までいろんなモノには誤差の許容範囲が決められている。

機械製図でいえば寸法公差という。
「遊び」とも言う。

建造物なら地震の揺れを受け流すために「遊び」は必要なのだ…。

どんなモノもこの「遊び」がある…。
言い方を変えるとどんなモノも「遊び」がないと作れないし、遊びがないと壊れやすくなることもある。

世の中には100%のモノなどないし、100%正しいこともない…。

しかしヒトは、社会や他人には100%を求めようとする。

最近はコンピューターやネットで、世の中を100%支配しようとするヤカラも増えてきた。

政府も個人情報保護と表面上言いながら、マイナンバーと預金口座の組み合わせで、個人資産を把握しようとしている。

法律も厳しさを増すばかりで緩める事はない…。

ドンドンとスキマをなくし、誤差や許容範囲がゼロになる社会を目指しているようだ…。

このままでは…行き着く未来の辞書に、「遊び」と言う言葉はなくなるだろう…。