「よくもお父さんを・・・!」
マコが 今までにないほど怒りを露わにした
「絶対にあんたを許さない・・・!! お父さんに手を出したこと 後悔させてやるから!!」
「はっ 後悔なんてするわけねえだろ」
それでもなお ファウロはマコを見下して 嘲笑っていた
「立てよ ゼオンの代わりに 俺が相手してやる」
「お父さんの代わり? バカなこといわないで」
マコは立ち上がり ファウロを真っ正面から鋭く睨み付けた
「私は お父さんを倒すために来たんじゃない・・・あんたを 倒すために来たのよ!!」
「いい度胸してるじゃないか・・・少しは楽しませてくれよ」
ファウロは 余裕たっぷりにせせら笑った
「・・・舐めたまねしてると 痛い目見るぞ」
その時 マコの肩が後ろから引かれた
「エナ・・・!!」
エナは マコの頭に優しく手を乗せ 微笑んだ
「一人で戦いに来たんじゃないってことを忘れるな 私たちも一緒に戦うぞ」
「そうだよ!! 私たちにも頼ってよね」
「水臭いぞ 一人で何でもやっちゃうなんてさ」
「私たち 家族みたいなもんでしょ」
「家族は助け合うのがいっちばーん!!」
続々と マコの周りにみんなが集まってくる
「みんな・・・」
「ん?」
「・・・ありがとう・・・」
マコの頬に 一筋の涙が流れた
「ちょ! え!? マコ!?」
「うわ! 泣かないでよー」
みんなが口々にそう言ったが マコの涙は止まることなどなく むしろ激しさを増していった
「ごめん・・・みんな わたしのせいでこんなことに巻き込んで・・・いっぱい傷つけて・・・ホントにごめんね・・・」
何度もしゃくり上げながら マコは必死にそういった
少しの間 沈黙が流れた
「バーカ 誰もおまえのせいだなんて思ってねえよ」
グレイが マコの髪を乱暴に撫で回した
「グレイ・・・?」
「俺たちは 俺たちがやりたいからやってるだけだ! ただ単に 家族を守りたいんだよ!」
グレイは マコに笑顔を向けた
今のマコには 眩しすぎて 思わず目を背けてしまいそうになる笑顔を
「ごめんね・・・みんな大好き・・・!」
グレイに応えるかのように マコも涙でぐしゃぐしゃの顔を無理矢理笑顔に変えた
不格好なその笑顔でも 仲間にはそれで十分だった
「ほらマコ そろそろ涙を止めろ 見せてやるんだろ・・・?」
マスターは そう言いながらマコの涙をぬぐった
「あいつに 私たち家族の力を・・・!!」
マスターが ファウロにまるで氷のような冷たい視線を向けた
そんなマスターを見ているだけでも 背筋がゾクリと震えるようだった