「和泉くん、好きです‼」
「…は?」
精一杯の告白だったのに、「は?」という一言で終わらされた。
落ち込んでいると、和泉くんはプッと笑った。
「面白い奴」
ムッとして、「もういい‼」と言って、教室を出ようとした。
そしたら、腕を掴まれた。
「何?」
「あんた、誰かが戻ってくるとか考えなかったの?」
現在、文化祭の準備中。
わたしは和泉くんと2人きりになったときを見計らって告白したのだ。
「えっと…そこら辺のことは、あんまり考えてなかった…」
「あはは、やっぱり面白い奴」
「バカにしてんの?」
「してない、してない。俺、面白い奴、好きだよ。ついでに言うと、あんたのことも前から好きだった」
「本当に?」
「うん。だから、好きって言ってもらえて、すげー嬉しい」
「ありがとう」
「なあ…キスしていい…?」
「うん…」
キスをしようとしたら、クラスメイトたちの声が聞こえ、パッと離れた。
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ファーストキスは惜しかった。
でも、単純な愛の告白で、想いが伝わって良かった。