愛花が練習を見に来た。
いつもバレエやピアノのレッスンで忙しくて、バレー部の練習を見に来るのは珍しい。
練習を一旦休憩にして、愛花の元へ。
「どうした?愛花が練習を見に来るなんて珍しいな」
「今日はバレエのレッスンが休みだから来ちゃった。迷惑だった?」
「迷惑なんかじゃないよ。ごゆっくり、お姫様」
愛花の頭を撫で、練習に戻った。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
練習が終わり、愛花を家に送る。
「鉄朗、頑張ってるね」
「もうすぐインターハイ予選だからね。しかも、高校最後の、だから」
「そうだね。わたし、応援に行くね」
「ありがとう。……俺、愛花に支えてもらってばっかりだよな」
「そんなことないよ。わたしも鉄朗に支えてもらってる」
愛花はニコッと笑い、遠慮がちに抱きついた。
可愛い…と思ったと同時に、こいつは小悪魔だと思った。
「ねぇ、愛花。いつも頑張ってる俺にご褒美ちょうだい?」
愛花は一瞬ビックリしていたけど、俺の頬にキスをしてくれた。
思いもよらぬご褒美に照れてしまった。
「鉄朗。わたしにもご褒美ちょうだい」
まだ照れまくっていたけど、愛花の可愛さに負け、彼女の唇に優しくキスをした。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.
インターハイで優勝したら、またご褒美をください。
優勝できるように頑張るから。
君へのご褒美はまた別のものを考えておくから楽しみにしておいて。