貧血で疲れやすく、イライラしやすかったり。
プレドニンの副作用で精神的負荷に弱かったり。寝て忘れようと思っても、これまたプレドニンの副作用で不眠傾向。
接客は、人間相手だから、精神的にとても疲れる。
ふと、楽しく仕事をできていない自分に気付いた。
お客様の応対も、上司の変な指示を上手くスルーするのも、疲れた。
そして何より、病気を抱えた身では、身体を使う仕事と、どこかでサヨナラする必要がある。
うん。
やめよう。
そして、座れる仕事を探そう。
座れる仕事=オフィス系。
この年齢で、未経験で、生活が出来て治療費も出せるオフィス系。
……………無いな。
いや、テレフォンオペレーターくらいなら、ある筈だ。
ほとんどが経験者募集だけど、じっくり探せば、ひとつくらい、ある筈だ。
それまでは、時間が空いた時に日雇いで行っていた倉庫内作業で凌ごう。
まずは、同じ立ち仕事でも、お客様の応対のない、気持ちがゆったりした仕事にしよう。
女性向け倉庫内作業は、単純作業をいかにハイスピードで正確にするかが勝負なので、たまにやると、すごく集中できて、脳内がリセットされていい。
お給料を考えると、生活の糧にする仕事ではないから、あくまで繋ぎだけど。
次へ、進もう。
※※※※※
【血液内科】
転職を決意したのはいいけれど、お給料が安定しなくなる可能性があるから、病気の経過が悪くて薬や通院が増えたら、踏み出しにくい。
いつも『悪くなってたらどうしよう』と不安になりながら受診してるけど、今回はそれ以上に不安で、『悪くなってませんように』と祈りながら病院に向かった。
そんな私を嘲笑うかのように、黒瞳先生は……
「うん。薬を5mgにしましょう」
と、あっさり言った。
もうちょっとないの?
何かないの?
私、結構、悲壮な気持ちで来たのよ?
「これがキャッスルマン病の低限です」
もうね、悪くなるどころか、めっっっちゃくちゃイイ状態!
何と、1つ目のゴールにたどり着いてしまった。
このまま、プレドニンの限界が来るまで、維持。
キャッスルマン病の診断を受けてから、1年と3ヵ月。
プレドニンが効かなくて、あっという間にアクテムラになる人もいる事を考えると、本当に私は幸運だ。
転職しよう、次へ進もう。
運は使うべきだ。
「次の受診は3ヶ月後でいいんですが……連休もあるので12月始めで」
へ?
3ヶ月毎?
年4回でいいって事?
助かる。
仕事探すのにも縛りが少ないのは助かる。
もちろん、何かあった時のために、シフト制優先で探すけど。
強い決意をすると、風は自分のほうに吹くようになっているのかも知れない。
ありがとう神さま。
ありがとう黒瞳先生。
この病院に来て良かった。
※※※※※
【皮膚科】
ダンディー先生と若い子達は、今日も病気と向き合っている。
考えてみてら、キャッスルマン病以外の難病も診てるんだよなぁ。
現代医療の限界を体現する私という存在は、ダンディー先生や若い子達の糧になるだろうか、それとも挫折の根になるのだろうか。
是非とも糧にして欲しい。
そのために私が出来る事は、やっぱり前向きに病気と向き合う事だろうと思う。
なかなか消えない病変。
「こことここは薄くなってきましたね。今赤いところも、少しずつ、消えていきますからね」
ダンディー先生は、良くなっている病変をまず示す。
これ、人によると思うけど、私はなかなか、安心できる言葉の順番だ。
良くなる。
プレドニンも減ったし。
これからだ。
◎本日のお値段◎
【血液内科】
10,960円
再診料
医学管理料
投薬料
検査料
【血液内科】
10,960円
再診料
医学管理料
投薬料
検査料
【皮膚科】
530円
再診料
医学管理料
投薬料
合計11,490円
(※院内処方です)
《処方内容》
プレドニン 5mg(5mg×1錠)……対:炎症
抗生物質……対:プレドニン副作用
胃潰瘍治療(予防)薬……対:プレドニン副作用
骨粗鬆症治療(予防)薬……対:プレドニン副作用
合成副腎皮質ホルモン外用剤