こんばんは
アレクサが不気味に笑う
http://entametrix.com/archives/9529
という記事を見て
26年前にオーストラリアで過ごした時の事を思い出してしまいました🇦🇺
約半年
オーストラリアのパースに滞在していたのですが
最初の3ヶ月は語学学校に通い
その期間はオーストラリア人一家の家にホームステイをしていました
お父さんお母さんと
7歳の女の子と5歳の男の子のいる家で
2階が広ーーいワンルームになっており
大きいベッドとクローゼット
トイレとシャワールームまで付いていて、その部屋を私の部屋として使っていいと言う
なんたる幸運
1年のうち半年ホームステイを受け入れて残りの半年は家族だけで過ごし
そして半年分のホームステイ代を貯金して
毎年2週間マレーシアにバカンスに行く
というお宅だった
いいお家でラッキーだなー♡︎ʾʾ
子供達もかわいいし🥰
特に5歳の男の子は
舌足らずな赤ちゃんのような
ゆっくりとした喋り方で
ちょうどいい私の英語の練習相手だわ〜✧︎
彼の名前はアレキサンダー
ニコニコしてとってもかわいい♡︎ʾʾ
3ヶ月間よろしくね
…ところが翌日
ヤツの化けの皮はすぐに剥がれた
夕方
コンコンと私の部屋をノックする音がする
ドアを開けるとアレキサンダーが
「入ってもいーい?🥺」
どうぞどうぞー♪
そして部屋に入り
ドアを閉めると同時に彼は豹変した
「おまえ英語ヘタクソだな」
…はぁあ??
めっちゃ普通に喋れるやん…
なんなんあの赤ちゃんみたいな話し方は
声のトーンも違うし
それに表情もママの前にいる時と全然違う
いやちょっと待て
それよりも今なんて言った??
するとアレキサンダーはおもむろに
机の上に置いてあるバッグへと向かい
中をあさりだした
「なんかお菓子出せよ
美味しいもんねーのかよ」
もうほんっと〜にこんな言い方
…なんだこいつ… と思いながらも
到着して2日目 英語がヘタクソなのは本当
ホームステイでこれから3ヶ月もここで暮らすんだし
今はまだ強く出ることはできない
だけどバッグを勝手にあさっているのを黙って見てるわけにはいかない
私は日本でしっかり暗記してきた
「ホームステイで使える英会話」を必死に思い出した
子供にやめさせる英会話
Don’t do it と Stop it
そして咄嗟に口から出た言葉は
Don’t stop it.
一生の不覚すぎて
忘れたくても忘れられない
ヤツはバッグをあさるのを命令通りやめず
入れてあったのど飴を取って出て行った
のどがスースーして苦しむがいい
それ以来 私は心の中で彼のことを
チャッキーと名付け
5歳vs25歳の本気の戦いが
繰り広げられる事になった
相変わらずママの前では赤ちゃんのような
話し方をし
ママがいる時は私にも甘えた声で
同じような話し方をする
そしてママの目を盗み私の所へ来ては
お菓子ねーのかよ
おまえ今日も英語ヘッタクソだな
何言ってるか全然わかんねーよ
と普通の話し方で言う
何回か続き
そしてとうとう私の堪忍袋の尾が切れた
もうアレを出すしかない
くらえ必殺大人げない攻撃
「おまえ全部マミーにバラすぞ
こんクソガキが」
(日本語)
眉間のシワ付きで野太い声で静かに言った
私の顔とマミーという単語で察したのか
それ以来チャッキーが私の元へ
わざわざ意地悪を言いに来ることはなくなった
ママはお姉ちゃんには厳しく
チャッキーはママの前では赤ちゃんなので
猫可愛がりされていた
お姉ちゃんは私にとても懐いてくれて
たまに私の部屋に泊まりに来たり
私の上手くない英語でも
たくさん一緒に話をしてくれて
素直でとても良い子だった🥰
もうお姉ちゃんもアレキサンダーも
30歳過ぎてるんだな
どんな大人になってるんだろう
見てみたいな〜
久しぶりにアルバムでも見ようかな
と思う寒い秋の夜長なのでした
チャッキー
読んでいただきありがとうございます😊