恐怖のドライブに続き
もうひとつの恐怖体験
それはマレーシアが誇る
エアアジア専用空港のKLIA2での事
ある冬休み
エアアジアに乗って日本へ一時帰国するため
娘2人を連れていそいそとKLIA2へやってきました
ほとんど自動化されていて
受付スタッフと関わる事なく搭乗までできると言う
ほうほう、この機械にスマホをかざして
手荷物のタグを印刷するのだな
書いてあるとおりにやってみるものの
うんともすんとも言わない
おかしいな〜と何度かチャレンジしている
うちに空港内にアナウンスが流れた
「自動チェックイン機が全部使えなくなったから手続きはカウンターにカモン」
さすがのマレーシア✧︎*。
するとそこら辺にいた人達がワーっと
少ししかない受付カウンターに並び出し
私達も慌ててその行列に並ぼうとしたものの
もう既に大行列になっており
この感じだと1時間くらいはかかりそう
早めに来ておいて良かった
娘達がお腹が空いたと言うので
2人でそのあたりのファーストフードで食べておいでとお金を渡し
私が一人で並ぶ事にした
私の後ろにはオーストラリア人の女性が並んでおり
かれこれ1時間ほど過ぎた頃
もうすぐ順番〜♪ という時
横からヒラ〜っとロープをくぐり
中華系マレーシア人だと思われる
若い女性が私の前に横入りしてきた
あまりにも堂々と普通に入ってきて並ぶので 私はその前の人のお連れ様なのかなと一瞬思ったけれどもなんか様子が違う
すると私の後ろのオーストラリア人が
ちょっと!!
何やってんの!
一番後ろに並びなさいよ!
なに横入りしてんのよ!
とものすごく怒り出した
当然だけども
すると横入りした女性が
くるっと後ろを振り向き
ハァァ??
預け荷物の無い人は
並ぶ必要はないのよ!!
オーストラリア人
何言ってんのよ
荷物ない人も
みんな1時間前からこうやって並んでるんでしょうが!
そこで周りの人達も何人か
「そーだそーだー」
しかしその若い中華系の女性は
全くひるむ事なく
ここは荷物を預ける人が並ぶレーンなのであって荷物の無い私は並ぶ必要は無く
飛行機の時間が迫ってるんだからなんちゃらかんちゃらと持論を通す
オーストラリア人もそれに対し
ギャーコラギャーコラとものすごい剣幕で
大声でまくし立てる
…お気付きだろうか
このモーレツな口論を大声で
向かい合って炸裂させている2人の間に
私がはさまれている事を。
ロープを張られている中で逃げ場の無い、
みんなが注目している2人の間に立つ能面のような日本人
地獄の様な数分が過ぎ
次の人が呼ばれると
その中華系の女性は全く躊躇する事なく
オーストラリア人や周りの人達から罵声を浴びせられながらも
スタスタ受付カウンターへと向かった
受付の人も一部始終を見ているはずなのに
知らんぷりして受付している
この状況で横入りの人を先に受付するのは
さすがにダメだよなと思っていた時
ぎゃっ
さっきLINEで
「そろそろ受付の順番だから戻ってきて」
と伝えていた娘達が
何も知らずに満腹で満足そうに帰ってきて
私の元へ来るためにショートカットして
ロープをくぐろうとしている
ひぃぃぃ
またオーストラリアが怒り出すー
やめれ〜 こっち来るな〜
私は咄嗟に後ろを振り向き
ロープを今まさにくぐっている娘達と
荷物を指差し
「あれは私のドーターズ
荷物もここにあるし
離れた所で待たせてた
だけだから」
若者2人が横入りしていると思われて
また怒鳴られたらたまったもんじゃないと
私は必死に説明した
オーストラリア人は
「フッ」と鼻で笑い
「そんな事はわかってるわよ」
とまだ御機嫌ナナメの様子ではあるものの
怒られずには済んだ
あ〜怖かった〜…
と無事にカウンターで手続きを終え
搭乗口に入り
中のマックで一服しようと店に入ると
隣のテーブルに男女数人のグループがいて
その中にあの中華系の若い女性がいた
さっきの出来事を怒り心頭な様子で
グループの男性陣に説明していたけれど
あっさりと
「それは君が間違っていると思うよ」
と言われていて
巻き込まれた能面日本人としては
実にスッキリし
気持ちよく旅立つ事ができたのでした
読んでいただきありがとうございます