マレーシアの学校の前の通りで
毎週火曜日の夕方とても大きな市場が開かれていました
野菜や果物やいろんな食べ物の屋台が並び
たくさんの人で賑わい
新鮮なたまご屋さんが人気でいつも行列ができていた🥚
ある時
そのたまご屋さんの前の道の真ん中で
レジャーシートの上に寝転んでいる片足のない30歳くらいの男性がいた
お金を入れる缶を置いてあり
とても苦しそうに寝たまま 通る人たちに何かを訴えている
マレーシアではいつもいろんな人が
お金をサッと寄付する場面をたくさん見ているので
たまごを2パック買うつもりだったけどひとつにして たまご1パック分のお金を
缶の中に入れました
そしてそれから数週間後
街の大きなショッピングモールの前の信号で待っていると
隣に見覚えのある人がいる事に娘が気が付いた
様子が全く違うけれど確かにあの人
市場にいた時は
とても古く汚れたTシャツを着て
髪がボサボサでとても苦しそうだったのに
めっちゃオシャレ
革のオシャレなサコッシュを肩から前に引っかけ
Tシャツも今時のオシャレ柄で
ズボンもサルエル風オシャレパンツ
シュッとしてカッコいい
清潔感があり髪もきれいに整えていて
松葉杖をついているものの
颯爽とした足取りで誰よりも早く横断歩道を渡っている
彼の素早く無駄のない動きに
目が離せなかった
そしてショッピングモールの前の
通路の隅にある花壇に腰掛けたかと思うと
松葉杖を奥の方に置きTシャツを着替え
そしてレジャーシートと缶を
セッティングしていた
これは彼のビジネスなんだろう
そしておそらくそのビジネスは
大成功している
小学1年生くらいの小さな女の子が街の観光地の通りに座り
手に持ったカゴにカットフルーツの小さなパックを入れて
無表情で売っているのもよく見かけたけど
人の通りが途切れると
カゴで隠すようにして
嬉しそうにガンガンにスマホでゲームをしているのを見て少し安心した
観光地ならではのビジネスなんだろうと思います
たくましく過ごしていてほしいなと
遠い所から思うのでした
市場のフルーツ