あっという間に試験の日が来た

彼から電話が来るかもしれない?間接的にそう告げられた

私の電話番号はすでに彼に伝えられた

早めに私は会場に着いた

彼からの電話が来るかもしれない

そうするとスマホから手が離せなくなった

着信が来た?

バイブが鳴ったような気がした…

着メロがなったような気がした

そんな勘違いが何度も続いた

1人で会場に入るには緊張した

私は試験会場周辺を歩きまわることにした

天気は雨

残念ながら少々肌寒い

絶好の試験日和とは、大到底言い難い

降りしきる雨の中、私は空を見上げ一息ついた

時間だ会場に入ろう

彼からの着信を待つのも時間切れ

仕方なく1人で試験会場入ることにした

見慣れない空間

見慣れない人たち特殊な空間

緊張すると笑ってしまう性格の私

無駄に笑顔がこぼれる

無駄に試験管と饒舌に喋ってしまう

まわりからは余裕に見えたかもしれない

でも心の中はバクバクして苦しくて緊張で今にも逃げ出したかった

今にも倒れそうな位手が震えていた

帰りたい

なんで私はここにいるんだろう…

弱気な私が全開だった

その時ドア越しに彼の声が聞こえた

確かに聞こえたんだ

彼が来てくれたのだ

私が用意してたものもそこそこに
荷物も広げたままで、すぐにドアを開けた

彼の姿をそこになかった

聞き間違えた?

私の心が折れそうになったとき、
試験官から彼が到着したことを告げられた

そこら辺にいるんじゃない?

私は彼を探すために控え室を飛び出した