名残惜しい器械との別れ | オペ看のモル

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手術室の看護師の日常

手術に使う道具(通称器械)はピンポイントなタイミングでしか使わないものと、あらゆるタイミングで使うものがあります。図に描いてるペアンは後者です。なんでも持てる便利な鉗子のひとつです。

あらゆるタイミングで使うものの管理はかなり大事です。
あまりにも術野に出してしまうと本当に必要な時に渡せるものがなくなって追加を準備したり、今使ってるものを代替えの器械に変えてもらわないといけないので時間のロスに繋がります。多分オペ看にしか言ってる意味わからんと思うけど、まあとにかくこのジャンルの器械の数が減るのは死活問題だったりするのです。

しかしまあいろんなことが起きるのが現実の手術なので、手術の流れが変わったり、予想外なことが起こったりで、渡せる器械がなくなるなんていうのは度々発生します。とても辛いです。外回り(術野にないものを準備する看護師)に部屋を離れて追加の器械を取りに行かせるってオペ看の世界ではあまり良いことではないので、色んな意味で胸が張り裂けそうなレベルで辛いです。ないものはないからしょうがないんだけどね。ちょっとそういうのを許せないタイプの外回り看護師さんがいらっしゃる場合もあるので。ああ怖い。そして今から起こることが予想できて辛い。

そんなことを考えながら大事な器械が手の届かないところに行くのを見送ってるのです。

次はもう少し準備しとこう(決意)。