その日はイベントで、一日中めちゃくちゃに忙しく、「定時?なにそれ実在するの??」ってな感じだったんですけども。
ってか、そもそも企画したヤツ何考えてたの?(にっこり)
という感じで、若干キレ気味ではあったんですけれども。
 
いや、行くでしょ。
サービス残業なんてやってられません真顔
なにしろこのチケット、1万円もするのよ…!?
 
 
と、いうわけで、職場放棄もいいところだぜって感じでしたが。
なんと職場の大先輩が「ここは俺に任せておまえは行けビックリマークビックリマーク」って感じのナイスアシストをぶちかましてくださりビックリマークビックリマーク(本当にめちゃくそ感謝ですえーん
 
ついに行ってきました!
あー!!迷ってたけどチケット取って本当に良かった!!
 
 
 
音楽朗読劇『黑世界』日和の章
 
 


今回も相変わらずバタバタして、結局舞台を観てから一週間以上空いてしまったので時系列が変なところがあると思いますが、どうぞご容赦を。
 
 
さて、先日「雨下の章」をみて以来、すっかり私を繭期に戻してしまった本作品ですが、やっぱり「日和の章」もとっても良くてえーん
当初は、チケット代もかなり高いし、そもそも雨下で参加する中屋敷さんの作品が観たかったので(彼がバチバチに洋風厨二なTRUMPシリーズの世界をどう描くのかがしりたかったんです)それなりに思い切ってチケットを買ったため、日和の方は配信で観ればいいか〜と思っていたんですが…。
 
 
無理でしたウインク
 
 
いや〜、あの雨下の舞台を観ちゃったら、配信でもいいなんて思えるわけがなく。
その夜のうちに、追加で発売された日和のチケットを購入したのでありました。
本当に、買って良かったです真顔
まだこれから大阪公演も控えている作品ですので、前回に続き今回も簡単な感想だけ。
 
以下、末満さんのツイッターで既に公表されている、各話タイトルと作者です。
 
①家族ごっこ[作・末満健一]
雨下の時にも似たようなシチュエーションではじまる話があったのですが、日和の方はかなり様相が違いました。
この章を貫く軸となる物語であり、血塗られた希望の物語。
で、手っ取り早くいえば朴璐美さん無双伝説のはじまりでした。
雨下とは反対に、雨が上がった世界を旅し続けるリリィの表情は、雨下の時より少しだけ晴れやかで、それだけに余計に淋しく見えるのでした。
 
②青い薔薇の教会[作・葛木英]
今回の作品たちの中では、個人的にはこれが一番好きでした。
非常に現実的かつ社会的なテーマを扱っていて、これは(言い方は難しいのですが)今のこの時期だからこそ、ぐっと胸に迫ってくる内容でした。
この設定で描かなくとも、もっと違うところで発表することもできたのだろうとは思いますし、この世の中で、特に物心ついた時からすでにSNSを使うのが当たり前だった世代からすると、多分に説教的に聞こえるかもしれません。
あるいは、実際にそういう「正義の悪意」を表出しがちな人には、大して響かないのかもしれない…けれど、だからこそ、この世界観の中で語られたことに、非常に大きな意味を感じたし、私は深く感銘を受けました。
この作者さんの他の作品も観たくなりました〜ビックリマーク
 
あとこの作品、急遽代役に立った三好大貴さんが主演だったのですが…圧倒されました。凄過ぎる。
すらっとした肢体と、深い声と、どこか悲しげな眼差し。
短期間でここまで作り上げたのかと思って感心すると同時に、そういえばこの方、ある意味生粋の「黒世界」住人だったわ…と思い至って、ぞくっとしました。
もしかしたら、転生したのかもしれない。
罪を背負った「彼」の子孫なのかもしれない…なんて。実際には、代役なんだから、そんな意図がないのはもちろん分かっているんですが。
でも。
これも誤解の無いように好意的に聞いていただきたいんですけれど。
それはまるで「運命」か、あるいは何かの「呪い」みたいに感じてしまって…だからかな、青い照明の中で佇む彼の姿はまるで、この世のものでは無いみたいでした。
 
③静かな村の賑やかなふたり[作・岩井勇気]
これはもう、すごく面白かった笑い泣き
何を一手もネタバレになっちゃうから詳しくはいわないけれども、とにかくめちゃくちゃ面白かったし、最初から最後まで面白かったです。
さすが芸人さんの書く台本だと感心しきり。
とにかく、これは絶対先入観なしで、ただただ気楽に観るのが正解という逸品。笑
 
④血と記憶[作・末満健一]
ちょろっとネタバレですが。
この作品は①と、これと、⑥とで時系列になっています。
それだけに、やっぱりこの作品の軸となる一作。なかでもこの作品が、やっぱりミソになってきます。
当然ここでも朴璐美無双は健在ですが、それより圧倒されたのは、リリィ役鞘師里保さんの身体表現の凄まじさびっくり
普通、こういう時には「素晴らしさ」と書くべきなのでしょうが、残念!これはもう、凄まじさとしか表現のしようがないビックリマーク
 
個人的には、最もTRUMPシリーズらしい作品だと思ったし、「永遠の命ってこんなことまでできるのか…やべぇ…真顔」って思って勉強にもなったんですが(何の?)もしかしたら観て辛くなってしまう人もいたかも…。
重かれ軽かれ不気味な雰囲気が支配していた雨下に比べると、日和の章はより人間世界っぽいというか、全体的に平和の雰囲気を感じるんですが、この作品は「あ、ですよね」って感じです。
グロ苦手な人は、もしかしたらちょっと注意かも…なお、私はとても好きです。
 
⑤二本の鎖[作・来楽零]
これは非常にロマンティックな作品。
個人的には、キャー凄い好き〜って感じではありませんが、一連の作品の中で最も一般ウケするのは確かだと思う。ひねくれ者ですみません真顔
 
繭期のせいで(真相をいえば、原因はそれだけではないんだけれども)非常に精神不安定な少年を中山義紘さんが演じました。
私、彼のことは「SPECTOR」で観ていて、それはもうトラウマになるくらいの「生き様」が深過ぎるほど深く心に残っている訳なんですけれども。
そして今回の舞台では、三好大貴さんの登板により、はからずもそのトラウマが再燃することになった訳ですけれども…ゲッソリゲッソリゲッソリ
 
でも、全然違いましたわ…そもそも今回は、物語がだいぶ進むまで、舞台上にいるのが中山さんだって気づかなかったし…。
それくらい、全然違って。
いつもの感じ?以前の感じ?
まぁ、彼のプライベートな感じの人となりは全く知らないのでなんともいえないのですが、とにかく全然違う印象で。
弱くて、優しくて、でも真面目で健気な青年を、すごく繊細に演じていました。とても素敵でした。
 
ちなみに、私が「…そういえばアレ…『SPECTOR』コンビじゃん…」と気づいて震えたのは、帰り道に閉店後の東急ハンズ前に差しかかる頃でしたとさ。
役者って凄いキョロキョロ
 
 
⑥百年の孤独[作・末満健一]
今章の物語の集大成であり、これからのリリィの旅路へと続く「はじまり」の物語。
悲しいタイトルだし、実際に悲しみはそこにあるんだけど、まるで影は光り無くして生まれえないのと同様に、この物語には希望がある。
 
おそらく多くの人が震えるのは上原理生さんが圧倒的な歌声で紡ぐナンバー。
日和に出演している俳優はみんな歌が上手だけれど、やっぱり声楽をきっちりやって、芸術大学まで出てグランドミュージカルにバンバン出演している俳優は、全然格が違う。あれは、さすがに彼じゃなくちゃできないと思う。
上原さんは身体も大きいし、声も低くて深くて包容力があり、正直オープニング開けてすぐの「家族ごっこ」では、なぜこの人に少年役をやらせる???と思ったが…
 
すみませんえーん
私が悪かったですえーんえーん
浅はかさを極めておりました…えーんえーんえーん
 
さすが末満健一御大。
目の付け所がシャープを通り越してる。ピンポイント過ぎだよ…。
ただ、ここでは同時に、朴璐美さん無双が限界突破していました。
彼女は本当に凄いんですね。凄い凄いと思っていましたけれども、そんな、私の認識なんて、彼女の真の凄さに比べたら、エベレストに対する公園の砂山くらいでした。
反省しています…。
 
 
 
 
さて、まぁとにかく。
ネタバレしたくないのでこれくらいにしておきますが、本当に日和もちゃんと生の舞台で観られて良かったです。
仕事のせいで3分くらい遅れてしまって、周囲の方にはご迷惑をおかけしていまい、本当に申し訳なかったのですが(その節は本当にごめんなさい。)
でも、本当に行けて良かったです。
溢れるような光、心臓にまで響くような音響、生演奏の弦楽器が震わせる空気、リリィが掬い上げて客席へと落ちるドライアイスのスモーク…
一瞬で過ぎ去って、もう戻らないものだからこそ、やっぱり舞台は素晴らしい。
 
大阪公演も、どうか無事に全日程を走り抜けることができますように。
フォッサマグナの向こう側で「黒世界」への冒険を待ちわびる皆様と、感じたままに想いを語らうことができますように。
 
そしてなにより、このシリーズが、あるいは永遠の命を抱えた者達が、いつか終わりを迎えることができますように。
 
 




いってらっしゃいませ!
どうか、大千秋楽まで一人も欠けることなく、また皆さまお元気で駆け抜けることができますように!











まだまだ油断のできない情勢ではありますけれど、でも、たった一本の舞台、たった一曲の音楽、たった一行の台詞で幸せになる人がいる。
少なくとも私はそうです。
物語は私の人生を豊かにする。
だから、どうか、誰かが心を尽くして紡いだ物語が、一人でも多くの人の心に届きますように。
たった一人でも、その人の人生に光を与えるものになりますようにキラキラキラキラ



さ、明日からまた1週間。
仕事の都合で、ここ1ヶ月以上、目覚ましをかけずに好きなだけ寝られた日がありません。

でも、頑張る。
とりあえず、機会を見つけて「シアターコンプレックスはマジすごいぜ!」っていう記事を書きたいと思います。
さしあたっては、今日を無事に生き抜かないとね。


では、どなたさまも残り少ない日曜日を楽しんでくださいね!
そして明日から、ぼちぼち1週間乗り切りましょうニコニコ