怒涛の7月が終わり、もう体も心も擦り切れたところに連日擦り込まれるしょっぱいニュース。

もう限界ですぅぅえーん
というわけで、近場でのんびり一泊旅行に行くことにしました。
もちろん感染予防対策は徹底してビックリマーク
 
いや、実はそもそもは、前からちょっとしたロケハン的なことをしたいと思っていたんです。
というのも、先日、急遽朗読会へお呼びいただきまして、そこで梶井基次郎の「Kの昇天」を読めることになったんです。
 
梶井基次郎といえば、やはり最も有名なのは「檸檬」でしょうか。
あとは、「桜の木の下には死体が埋まっている」というフレーズは聞いたことがあるのでは?
こちらは、梶井基次郎の「桜の樹の下には」という作品の冒頭です。作品そのものは知らなくても、なんとなくインパクトのあるフレーズなので聞き覚えがある方が多いと思います。
彼は関西で生まれ育ち、亡くなる数年前のみ東京にいた作家なので、関東にはあまりゆかりの地が多くありません。
療養で訪れた伊豆に、少しその足跡の記念が残っているくらいでしょうか。
また、31歳という若さで、結核により亡くなっていますので、死後に名声を挙げるという切ないパターンの作家であったことも否めません。
作風は非常に繊細なものが多く、ちょっとした出来事によって微妙に変化していく人間心理の描写が特徴だといわれます。さらに、言葉選びのセンスがずば抜けているとのこと。
夭折していなければ、もっともっと素晴らしい作品を遺したでしょうが、ある意味、惜しまれつつも早く亡くなったからこそ、命を燃やすようにきらりと光る名作を書けたのかも知れませんよね。
 
 
さて、そんな梶井基次郎の作品ですが…私がその中でも大好きなのが「Kの昇天」ですラブ
幻想的な月夜の浜辺の描写、どこか甘やかな秘密の香りを宿した二人の青年のやりとり。
本当のところ、Kとは誰だったのか。私とは誰なのか。そもそも、私に手紙をくれたのは誰なのか…
考えれば考えるほど謎が深まる、美しく神秘的な物語です。
 
 
というわけで、それを読めることになった私はひとり狂喜乱舞!
先生ありがとうございます!!
と部屋で踊っていたら、簀子マットレスの角に右足の小指をぶつけました
 
 
…痛いえーん
 
 
 
 
痛みを堪えつつも頭に浮かぶのは夜光虫が光る美しい月夜の浜辺。
 
 
「よし、海に行こう真顔
 
 
と、いうわけで。
このご時世にまさか県境を越えるわけにもいきませんので…
 

 
 
 
海だー!!!!!
 
 
 
 
ここは館山港爆笑
千葉県民の誇るチーバくんの足首のあたりであります!
 
いやー、いいね、海!
海はいいなぁ…昼間の海はぱーっと明るくて、館山のあたりの海は内海だから穏やかですしね。
こんなご時世だから人も少なくて…
なんで思ってたんですけど、結構混んでました。
まぁ、そりゃそうだよな…県内でどこか行こうと思ったら、やっぱり第一候補だよね、海。
 
食べ物美味しいし。
 
 

 
本日のスペシャルビックリマーク
黒むつの姿造り〜ビックリマークビックリマークビックリマーク
 
 
 
えーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーん
 
 
 
 
生きててよかった…(マジ泣き)
 
 
 
 
同行したばーちゃんと一緒に堪能しました!
今回お邪魔したのは、こちら!「館山なぎさ食堂」さんですおねがい
かなりの人気で、お昼時はウェイティングでした。
この騒ぎで席数を減らしているせいもあると思いますけど、1番の理由はご飯の美味しさ!
それからテラス席の眺望の良さ、ですかね爆笑
 
 
あ、今回は昼酒はキメてないです
一応、ほら。
目的は、ロケだから真顔
 
 
こちらのお店は観光複合施設「みなとオアシス"渚の駅"たてやま」に入ってまして、このほかにちょっとした水族館てきなところとか、お土産屋さんもかも入ってます音譜
近隣の県立博物館の分館である「渚の博物館」も敷地内にありまして、何気なく覗いたら…
 
 
ギョギョ!!
さかなクンの特別展示を見ることができました!!
素晴らしいイラストの数々を観れて、嬉しかったですラブ
彼の作品の何が素晴らしいって、全部のおさかな達に豊かな表情があることだと思うんです。
ポストカードになってたら絶対欲しい〜!!と思ったイラスト多数。
また観に行きたいな〜爆笑
 
常設展では、魚やアワビや海苔など、昔ながらの千葉県の名産海産物をどのように獲ってきたかの解説や道具などの展示がありました。
当時の漁村のお家を再現したそこそこ大きな建物の展示等もありました。
そこに座ってたお人形さんが、よくじいちゃんが喋ってた千葉の田舎の方言で喋るんですよねぇニヤリ
なんか懐かしくて。
おっぺす
とか、
おいねぇ
とかって、他の地域の方々には伝わらない「日本語」でしょうねぇ…
 
 
 
 
 
 
というわけで、高齢の祖母も連れているので、熱中症も感染症も心配な私、食うもの食って見るもの見たあとはさっさと今夜のホテルへ…車
 

 
うん。
入り口どこやねん。
 
 
あ、開いたビックリマーク
一晩ですが、よろしくお願いしまーすチュー
 
 
高級感漂うラウンジ。
もちろんこちら、目の前に見えるのはプール。
奥様、プールですってよ…ビックリマーク
 
 
さらにウェルカムドリンク&スイーツなんぞをいただきチェックイン。
わーい!
じゃ、ばあちゃんはお部屋でのんびりしててね!
温泉にも入っててね!!
行ってきまーすロケットロケットロケット
 
 
 
と、いうわけで。
早起きして疲れてたっぽいばあちゃんがうとうとしている隙に、1度目のお散歩に出発ビックリマーク
まぁ、ほら。
この旅の目的はあくまでロケですから!!
 
 
ホテルの、海側から見た外観。
もとは大きな会社の保養地だったんだって。
館山はそういうところが沢山あります。
いいところだけど、バブルがはじけて以降は、やっぱり多くの会社が手放したみたいで、結局手付かずのところも少なくないようですショボーン
 
 
遠くには大きな船が。
近くにはジェットスキーが沢山並んでます。
端っこに写ってる細い桟橋は、なんか、誰かのPVのロケで使われた名所らしい。
 
 
波打ち際。
油断すると何時間でも見続けてしまう。
 
 
植物の種。
どっからきたのかな?
あるいは誰かがぺってした梅干しの種かも知れん…。
 
 
よーく見ると、誰かのシャツとサンダルです。
なぜ脱いでいったんだ。笑
 
 
 
 
 
この辺りの海はとても穏やか。別名は鏡ヶ浦と言うそうです。
風が穏やかなとき、鏡のように富士山をくっきりと映すことから名付けられたのだとか。
今日は残念ながら空が霞んでいて富士山は見えませんが、充分に美しい海ですおねがい
砂浜も綺麗。
今年はどこの海水浴場も遊泳禁止だから、その分景色をのんびりと楽しめました。
 
 

海岸をずっと歩いて行くと、寂れた市場に行き当たりました。
残念ながら休業中。
よく見ると、屋根にはブルーシート。
去年の台風の傷痕は、今もはっきりとこの地域に残っています。
電車の中からも、沢山の「青い屋根」が見えました…。
 

お行儀よく並んだ漁船達。
「Kの昇天」で私が腰を下ろす「漁船のとも」というのは、こういう船の一番後ろのことなんですってニコニコ
浜辺に漁船を引き揚げられる場合って、頭から引くのかな?
じゃあやっぱり、ともの方が海に近い、というか波打ち際の方に来るんだろうな。
満潮だったら、すぐそこまで波が来ているのかな…??
 
 
なんて想像を巡らせながらいっぺんお部屋へ。
あんまり長いことばーちゃんを一人にするのも心配だしねキョロキョロ
 
 
夕食前にひとっ風呂浴びて、今度は夕焼け時を狙って、ばーちゃんと共に2度目のお散歩へ。
 
 
 

残念ながら、夕陽を見るには西の空に雲が多すぎましたが(静岡では雨が降ってましたかね?)、空の色は文句なしに大変美しかったです。
フィルターの力を借りつつ、いい感じの写真を撮ることができました。
とりあえず、Snowはすごい。
 
 
 
とりあえず、2度も散歩したし目的は果たしただろうと言わんばかりの我。
凄まじい勢いで、思い切ってオーダーしたご馳走を頬張るビックリマークビックリマークビックリマーク
 
 
 
ひ、ひゃービックリマークビックリマーク
さすが館山、魚の新鮮さが違うぜラブラブラブ
 
 
 
びっくりしたのは最後の締めが釜ごと出てきた。
こんな道具、使われてるの初めて見たぞ…ありがとうありがとう。
 
 

 
デザートまで美味しくいただき、お部屋に帰ったら。
 
 

うわー、ライトアップも素敵〜ラブ
気分はすっかりセレブで、お腹も心も満たされてすっかりおねむな我。
 
もう寝るか…今日はいっぱいご飯食べたしな〜ぐぅぐぅぐぅぐぅぐぅぐぅ
 
 
 
 
 
 
いや。
ちょ、待てよ(TAKUYA KIMURA風に)
 
 
 
 
 
 
いや、果たせよ目的をビックリマーク
思い出せよ何のためにここに来たのかをビックリマークビックリマーク
 
 
 
 
 
 
 
というわかで、。
 
めちゃくちゃ眠かったんですけど、まぁ色々と気を紛らわせながら夜の海を激写です。
 
 
 
 
 

お分かりだろうか…月の位置が動いていることが…。
 
お部屋に帰りつき、風呂も入って寝るばかりの状態になったのが22時ごろ。
そこから1時間おきに、すっかり暗くなった砂浜を激写。
この日はあと2日で満月、というタイミングで、なかなかいい写真が撮れました。
まぁ、スマホで撮ったんですけど真顔
いや、だがそれにしてもSnowすげぇな(2度目)
 
24時になると、ホテルのライトアップも全て消えて、辺りはすっかり暗闇に沈みました。
そうしたらどうです、この月の光の鋭さ。
と、こうやって写真に撮る分には「いい月夜だなぁ」という感じなのですが…いかんせん、本物は暗すぎる。
さすがの私も夜の砂浜を一人で歩く勇気は出ず(というのも、私は眼科の病気のせいもあって、暗いところが極端に苦手なんです。すごく見えづらくて…)お部屋から写真を撮るに留めました。
 
時々、月の光を反射して波打ち際がめちゃくちゃ明るく光りまして。
すごく美しくて。
でも、ほぼ満月の月光は、それでも影を作るほどは明るくありませんでした。
それはそうなんですよね。月が最も明るくなるのは冬だもの。夏の月は南中高度が低いのです。
 
だから、やっぱりあの「Kの昇天」は、幻想の海なんだろうなぁ…って、そんなことを考えながら海を見ていました。
他にも、いろいろ、本当に色んなことを考えました。考えれば考えるほど、美しい物語だなぁと思います。
 
ただ、これについては語ると長くなるので、考えをまとめてから改めます。笑
今回はあくまで旅行記に留めておきますね、長くなるし重くなるので。笑
 
 
 
 
さ、翌朝は豪華な朝食をいただき、早々と出発しました。お掃除の邪魔になってもいけないし…。
ホテルのスタッフの方々も、徹底して消毒をするべく、気合入れてましたDASH!DASH!DASH!
 

豪華な朝ごはん!
お米はまた釜ごときましたよ!おかわりしちゃった照れ
何より美味しかったのは干物でした。買わせて欲しかった。笑
デザートのプリンまで、ぜーんぶ美味しかったですドキドキ
ちなみに、希望すれば食後の飲み物とデザートは、外のテラス席やお部屋でもいただけるそうですよラブ
 
 
ちなみに、今回お世話になったのはこちら!!

運良くお部屋が取れた私ですが…とても人気のお宿のようで、私が予約した時には、なんと9月いっぱいまではほとんど空きがありませんでした…びっくり
もしご興味あれば、こまめにチェックしてくださいね!!




 

 その後、帰りの電車までには少し時間があったので、タクシーの運転手さんにお願いして、有名な観光地の一つである「崖観音」に連れて行ってもらいました。


崖観音、というのは通称で、実際には大福寺というお寺の観音様が、鏡ヶ浦を見下ろす崖の側面に安置されているんですね。

というわけで。ここ。



どうですかビックリマーク

思いの外、崖でしょう!? 笑


祖母を連れて行くと、登ったが最後降りられないと困ると思ったので、今回は私が一人で登ってきました。




素晴らしき砂泥互層!

館山は千葉県の中では古い地層が見られるところですので、興味がある方々にとっては、存分に訪ねる価値のある場所かと思いますニヤリ

特にブラタモリに興味がある方、いかがですか??絶対楽しめると思いますよビックリマークビックリマーク



ほーら、級化層理!!



崖観音の中腹に隣接する諏訪神社は、昨年の台風で大きな被害を受けたようです。

最も、元々どんな姿であったかは、残念ながら存じ上げないのですが…。


露頭に見られる筋は、おそらくかつてこのお社を建てるために職人達が削った跡なのでしょう。

壁面に梵字のようなものが刻まれていますが…

詳しい方がいらしたら、是非とも意味を教えてください!





さて、では最後に。


あー、うつくしいキラキラ

なんと美しい房総の海…ビックリマークビックリマーク


こんなことがなければ、同じ県内、それも簡単に日帰りドライブできるようなところに泊まりに来ようとは思わなかったであろうと思うのです。

今回のウイルス騒ぎは、実に困ったことですが、少しだけ、身近な美しさに気付かせてもらうきっかけになりました。




本来の目的であった「Kの昇天」についての考察は、また改めて書くことにして…

とにかく今回、こんなにも美しい海と空を見て、美味しいものを食べて…








本当に、存分に癒されましたチュー





ありがとう夏休みビックリマークビックリマークビックリマーク