仕事を無理やり終わらせて、電車とバスを乗り継いで、初めて行く映画館へ。


それにしても、初めて乗るバスって、どうしてあんなにドキドキするんでしょうね…。

会場に着くまでにすでにヘロヘロになりながらも、観てきました!

もちろんマスクと手指消毒を徹底し、会場が比較的空いていることも確認して。




映画「死神遣いの事件帖」

※聞き飽きたかもしれませんが、辛口注意です。

軽いネタバレありです。これから観るから言わないで!と言う方は申し訳ありませんがバックプリーズ!





まぁ、結論から言うと、悪くはなかったです。


「戦国時代の生き残り」というのは歴史ミステリーでよくあるパターンだし、姫を隠すための吉原って設定も面白いと思う。

(しかもこれが新吉原じゃなくてちゃんと初期の設定なのが良い)

ファンタジーの要素を踏んだんに取り入れて時代劇を作るというのは、これから先、若い人を顧客として取り入れるにはとてもよい手段だと思います。

型通りの作品も、私は好きですけどねニヤリ


アクションシーンも見応えがあったし、鈴木拡樹をはじめ、若人達の殺陣は格好良かったし、おっさんたちもなかなか良かった。

ってか、この人見たことあるな、よく観ると美男子だけどイヤなやつだなぁと思ったら荻野崇さんだったわ。笑


んで。


脚本としてはイマイチどころかイマサンくらい真顔

西洋の死神を仲間に取り入れた経緯も分からなかったし、襖絵がキリスト教系の宗教画チックになっていたのも、何となく不気味、という程度の効果しかなく。その向こうがモノクロだったのも何でなのかよく分からないし。

設定が緩いのか、描き方が足らないのかすらよく分からない。

原案というのは、原作者とは違うのかな?

一つの作品として作りあげられたものではなく、ぼんやりとした設定だけを作っているのだとすると、何を描くかという取捨選択が難しくなるのかなぁと思います。

なんか、今回はそんな感じ?(違ったらすみません。)

せっかくどのキャラクターも素敵なんだから、もうちょっと捨てるところ捨てて丁寧に描けば良かったのにな〜、と思ったり。

例えば、あのインチキ賭場のシーンとか、本当にあれだけの尺が必要なのかとか。

これは演出の問題でもあるんだけど、特に面白くもないギャグとか、イマイチ存在価値の分からないイメージビデオ的なシーンとか、ちょいちょい挟み込まれるスローモーションとか…そこじゃないだろ、ってところに時間を割くの勿体無い気がするショボーン

主人公のラストシーンも、あそこから落ちて、そしたらなんだか知らんが船に乗ってて、頭打ってないのかな?とか余計なことが気にかかって、なんだかよく分からない話のまま終わっちゃって。

死神遣いとしての戦い方とかも、十蘭は剣になるのか〜って思ってたら突然合体するしびっくり


しかももう少し勿体ぶろうよ。

割とあっさりと奥の手出してくるじゃん??


こうなっちゃうなら、もっと前から水野めちゃくちゃ強いじゃんどうすんだよーみたいな雰囲気出しておかないとダメだと思う。

町のチンピラ(新之助)相手に狂気のタコ殴りする偉い人なんて、普通に考えたら雑魚キャラでしょ?

もっと、百目鬼だっけか?

死神さんとの出会いとか、彼の死神遣いとしての能力を示すエピソードとか挟んでいこうよ。

せっかく陳ちゃん(陳内将)がミステリアス極まりないムード出してくれてるんだから。



って、そう思うのは私だけなんだろうか



あと、気になったのは吉原についての演出なんですが

あれ、時代考証的には正しいのかな?大門が閉まった後って、あんな感じで暗くてしんとしてたんですかね?

私のイメージする吉原遊郭って、どうしても新吉原で考えてしまうので、大門が閉まったからってあんなに静かなの、違和感しかないんですが

いや、門の外は寝静まっていてもおかしくないとは思うんですけどね?門の内側から光が漏れてたり、どんちゃん騒ぎの音が漏れてたりとかしなかったのかな?

あと、幻士郎がご飯食べさせてもらってる時とか、お昼間の吉原遊郭って、あんなに静かで人気がないものかな??

昼見世と思しきシーンも、あんなに人が少なかったのかな???

とか、色々細かいことが気になってしまった。


まぁ、そんなこと言ったらあっさり大奥に入れてもらえたり、旗本のお屋敷にあっさり忍び込めるのもツッコミどころ満載なんだけどさ

あんな、すぐ忍び込めるところの真前の部屋でヤバい話するなよ水野真顔



と、言うわけで。




とにかく、脚本と演出に関しては、私的にはものすごくイマイチだったので、まぁ一度観れば十分かなという感じです。


俳優の芝居は良かったのになぁ。

これ、いつも行ってる気がしますけど…。


鈴木拡樹さんは、やっぱりまぁ芸達者で、細身の体型も相まって、幻士郎役、とても似合ってました。

ほんのり幸薄そうな感じがそう見せるのか、ちょっと軽薄なダメ男もちゃんと体現できるんですねぇ爆笑

新時代劇とでも呼びたくなるジャンルで、殺陣てんこ盛りで、(堀内さんとも共演してて)、主演でって「映画『刀剣乱舞』」をめちゃくちゃ彷彿とさせる条件下なのに、しっかり全く別のキャラクターとして輝いてました。

さすがですおねがい

殺陣の感じも全然違いますしね。刀ステでは平安爺で、今回は喧嘩殺法だもの。笑

でも、それでいてどこか品の良さも備えているところが、幻士郎の育ちの良さを窺わせるんですよね。

たぶん、子どもの頃に、きちんと武士として教育を受けたのでしょう。


まぁ、幻士郎が実のところ何者で、どういう来し方でこうなったのか、映画見ただけだと全然しっくり来ないんですけどね。 真顔

ほら、またここ、脚本イマイチポイントだよぉ。本当に勿体無い


そうそう!

一発でファンになっちゃったのは、お千様役の高田聖子さん!すごい

いかにも高貴なお方らしい美しい物腰と、コテコテの大阪弁のギャップがめちゃくちゃ面白かったし、グッときました。

普段女優さんにグッとくることないんですが、今回はもう、私的にはほとんど彼女が持っていってしまった感じですラブ

イマイチ腑に落ちない話だったのにもかかわらず、彼女の出ているシーンだけはグッときたもの。よく分からないけど泣きそうになりました。なぜ。笑

高田聖子さんは、劇団新感線の女優さんなのだそうです。

すごいなぁ絶対舞台観に行きたい!

劇団新感線は、この春にチケット取れてたのに、このくそったれコロナの騒ぎで中止になってしまったから、なんか心置きめちゃくちゃあるんですよね



あとびっくりしたのは崎山つばささんの顔が綺麗すぎること。笑

もう顔面のほとんど眼じゃないの?

眼力強すぎなんじゃないの??




そんなわけで。


舞台版では崎山さん演じる新之助が主役とのことだし、演出・脚本は安心安定の毛利さんだし、配信で観たいなぁと思ってます爆笑

設定や世界観は面白いし、舞台映えもしそう。

もちろん、本当は直接観に行かれるに越したことはないんですが、定員半分の劇場。

チケットが取れるわけもなくえーん

だからもちろん次善の策ではあるにしても、家にいても舞台が観られるというのはありがたいなぁと思います。

もう、本当にしみじみ思います。

初めてそのお話(あるいは舞台そのもの)を観る人にとっては、少しチケットが安く、自分のテリトリーにいられる分、ハードルも低くなると思うし。


今回のことが、負の記憶としてだけでなく、何か新しい「良いシステム」を生み出す機会になればいいなと思います。

作る側にとっても、観る側にとっても。

そして、2.5次元を中心に活躍している俳優たちが、こういう作品を足がかりにして広くステップアップしていくといいなぁと思います。



そのためにも、映画版、もうちょっと脚本さんと演出さん、がんばろ???




あ、私はいつも脚本や演出に辛口ですが、これは期待の裏返しですのでω`)

兎にも角にも、まぁ一つ確かなことは、四ヶ月ぶりに映画館で映画を観られて、うれしかったなぁと言うことと、若き俳優たちが素晴らしかったと言うことと、ベテランの俳優たちは圧倒的だったということ。


そして、エンタメは、少なくとも私にとっては、なくてはならないものだと気づきました。



と、いうことですビックリマーク





さて、先日とっても素敵な知らせがありましたラブ




あの「ひとりしばい」が、早くも円盤化決定ビックリマーク&新作公開決定ビックリマークビックリマーク

しかも第4弾は私の激推し演出家中屋敷さんですよラブラブラブ






さらに、今日はこちらの2作品がめでたく初日を迎えましたねビックリマークビックリマークビックリマーク










ダブル和田さんも嬉しそうで。

なんか泣けてくる。








今まで通りには、ならない。

でも、明日は今日よりもう少し素敵になると信じて。


初日、おめでとうございますビックリマークビックリマークビックリマーク