普段、舞台やそれの映像についての溢れ出る思いを垂れ流しにしている当ブログですが。
実は私、細々と朗読をやっておりまして。
やっているというか、勉強しているというか…。
今日はちょっとだけ、そんな自分のやっていることについて覚書みたいなものを、書いておこうと思います。
実は先日、小説家の相川英輔さんが、ご自身の小説を朗読する人を募集するという企画をなさっていて、私もそれに参加させて頂いたのです。
なかなか外に出られないこのご時世、おうち時間を少しでも明るく楽しくしたい!という趣旨の元、私を含め4人が相川さんの作品を朗読します。
(4/25正午現在では、他のお三方は鋭意収録中です!)
タイトルは『ハミングバード』。
念願かなって手に入れたマンションの部屋に、前の持ち主である「大江さん」の幽霊が現れ、半透明の彼との同居を強いられている気の毒なOL裕子のお話です。
詳しい内容は作品をお楽しみいただくとして。
この作品、読む分には短いお話なのですが、なんと朗読してみたら45分くらいありまして。
考えてみれば、私は朗読を習いはじめてこの方10分以上の作品を読んだことがなかった。
もう、途中で集中力が切れる切れる…!苦笑
朗読の先生が、ご自身の朗読会などで読まれる作品は、やはり40分とか60分近くあるわけです。
で、聞いていると、集中して聞いちゃう。
物語に引き込まれて、時間が経つことなんて全然、意識に上ってこないのです…が…
自分ではこんなにもできないものか…!!!!
いや、これは本当に、自分でもできるかも〜とか思っていたわけではない!
断じて!
ない!!
ないけど、思っていた以上に無理ゲーでした。
もう、集中力は切れる、口は渇く、なのに唾液が口の端から漏れそうになる、そして舌が痺れる!!!
そう、本当に、舌が痺れるんですよ…。
山椒がききまくった麻婆豆腐を食べた後のように…。
最後とか、もう舌先の感覚なさすぎて、早く読み終わりたい一心しかなかったです。
あれはまさに水泳で言うなら最後のひとかき、剣道でいうなら手首のもうひとのび。
と言うわけで、この初めての経験では実に沢山のことを学びました…胸の痛みと舌先の痺れと共に…。
<今回で学んだこと>
・この長さの作品は、そもそも練習が難しい。最初と最後に時間を割きがちで、中程が手薄になる。
・ペーパーノイズ…とか、ここ読みづらいところ…とか、一瞬でも余計なことを考えたらその一行あとに必ずとちる。
・ノーミスで読めるのは20分まで。そのあとは集中力が続かない。
・25分をすぎた頃から原稿の残り枚数を脳内で勘定する。
・30分をすぎた頃からリップノイズが半端なくなる。
・後半でどこか一か所を決定的に噛むと、そのあと5回は同様に噛む。
・後半のサ行はフィギュアスケートでいえばフリープログラム後半のクワドアクセル。
・最後の最後で突然元気が復活する。終わり良ければ全て良しじゃねぇんだよ!!と自分で自分に突っ込む。
なにより45分の作品がこんなに長くて大変なんだと…いやむしろこれは20分でも大変だぞ…とこの上なくガッツリ実感できたこと。
色々、滑舌とかアクセントとかうねってるとかアレコレ、いちいちごめんなさいしたいことは山ほどあるんですけど、今回は挑戦出来たことだけでも、大きな収穫になったと思います。
と、そういうわけで。
もしよろしければ、おうち時間の足しに…あるいは、初めて45分喋った人がどうなるのかというサンプルとして(´・ω・`)
ご興味があれば、聴いてみていただけたら嬉しいです。
次のブログは、昨日円盤が届いた松ステ3のことを書きます!!