普通に出勤して、普通に帰ってきましたが、今日はものすごい天気でしたね…。
この時期になっても、まだ春の嵐というべきでしょうか。
空が暗いと、なんとなく気持ちも暗くなりますが、そういう時ほどお家にこもってたのしいことをしたいですね。

と、いうわけで。
今夜も刀ステを観る夜。刀ステナイト第六夜、決行しました!!






舞台「刀剣乱舞」慈伝 日日の葉よ散るらむ





私、この作品は本当に悉く、悉く、悉くチケットを外しまくって、ものすごくテンション下がってたんです。
でも、考えてみれば仕方がない話です。
あの衝撃的な悲伝の後、一年越しの舞台で、キービジュアルはとんでもなく澄んだ青空。
あー、ここで一区切りか〜。
って誰でも思いますもんね…。絶対、観たいもん。しかも会場替わりのゲストキャストも含めて18+4振りも出るわけで…。チケット取れなくても仕方がない!!

というわけで、大千秋楽のライビュ を観に行って、そこでもう、立てないくらい泣くという。
しかも、そこで初めてお会いする方と、ご縁に恵まれてお隣同士で観たんですよ。本当に、今思うと申し訳ないですよ。信じられないくらい泣きましたからね、私。すみませんでした。笑


前作「悲伝 結いの目の不如帰」で、居場所を特定され、直接攻撃を仕掛けられた「とある本丸」の刀達が、お引っ越しをするところから、この物語は始まります。
すなわち端的にいうと、これまでの話が分かっていないと、この作品に散りばめられた数々のエピソードに反応できないまま終わるのではないかと思います。
ある意味めちゃくちゃ不親切設計。一見さんお断り、みたいな感じです。でも、その分、シリーズのファンにとってはとんでもない作品になったんじゃないかな。とにかく、私にとっては後半は全て泣き所でした。苦笑

ストーリーとしては、これこそ本当にシンプルです。時間軸がどうなっているかに思いを馳せる必要もなければ、誰かの言った何気ない一言をずっと気にしている必要もない。
ピンチを乗り越え生き延びた本丸の刀達が、新しい拠点へ引っ越してくる。そこに、この本丸の近侍である山姥切国広の本科「山姥切長義」がやってきて、本丸はとんでもなくドタバタする…。
ただそれだけの話。
時間遡行軍も出てこないし、折れるか折れないかというギリギリの攻防戦もない。真剣必殺もない。人間達の心理戦も悲劇もない。
けれど、間違いなく、このシリーズで一番心を揺さぶられるのは、この作品だと私は思っています。
例によって、ストーリーは是非とも映像を観て確かめていただくことにして、もうこのブログではひっちゃかめっちゃか、言いたいことだけ言わせてください!

とりあえず、前半はもう、めちゃくちゃ明るい。
オープニングは映像で始まるのですが、そのスクリーンに、これまでのシリーズでお馴染みのナレーションが映るんですね。
「西暦2205年…」ってやつです。マイナーチェンジがありつつも、いつも三日月宗近の声で流れていた、アレ。
が、この作品では文字だけ。声がない。

私まずそこで号泣。苦笑

いや、初めて観たときはもちろん気づかなかったんですけど…。今夜に至るまで、私このDVD10回くらい観てるんで、流石に気づきました。笑
とにかく、観ている側は、そこでさりげなく三日月の不在という事実を思い出さされることになります。
ところが、スクリーンがふわっと落ちて舞台が露わになると、そこから始まるのは底抜けに明るいオープニング。
戦いなんて遠い日々であるかのような、平和な本丸と沢山の笑顔の刀達。色とりどりの照明と、軽快な音楽、そして振り付け。
みんな内番姿で、いかにも日曜朝の大家族みたいな感じ。へし切長谷部なんて、度々ジャージの上着の裾を引き摺り下ろしてるし。お尻気になるのかいな。笑

本丸の優しい日常を描く後半では、本丸に配属された山姥切長義を、なんとか山姥切国広に合わせまいとする古参の三人組達の苦労が可愛く愛おしく目を引きます。すなわち、へし切長谷部、山伏国広、同田貫正国ですが、こいつらが本当にいいやつら。笑
特にへし切長谷部は、これまでのエピソードを見事に背負っています。
堅物で融通が効かず、不機嫌な態度で周りと衝突することが多かった長谷部が、この作品では山姥切国広を過保護なくらいに気遣います。
またその気遣い方が不器用で可愛く、そしてコミカルで、和田雅成さんがね、とにかくそういう芝居が上手いんです。
片っ端から挙げていくとキリがないのですが、拙いことを言いそうな大般若に凄まじい勢いで壁ドンするへし切長谷部も、隠し事などしていない!!と言い募るへし切長谷部も、慌てふためくへし切長谷部も、山姥切国広を心配するへし切長谷部も、ごまかすへし切長谷部も、言いづらいことをいざ言おうと口元を拭ってキメ顔してだけど結局言えずに適当なこと口走っちゃうへし切長谷部も、その挙句ちょっと反省するへし切長谷部も、この時の和田雅成でなければ出来なかった!!!!!!!!!!!



ぜえぜえぜえぜえぜえ(息切)



と思うような、見事なへし切長谷部で。(真顔)

いや、でも本当に、素晴らしかったんですよ。だって、これまでに時間をかけて(しかもおそらく悲伝では何回もその物語を繰り返していると思われる)、気の遠くなるような哀しみと喪失を乗り越えて、山姥切国広とへし切長谷部の関係は徐々に変化してきたわけですよね。その変化の結果と、もともと彼らが持つ性質を、見事に融合させているんです…へし切長谷部についていえば、その病的なまでに愛情深いという性質と。
これはもちろん、そもそもは脚本と演出の力だし、その功績だと思うんですが。でも、役者の素質もすごく大きいと思うんですよね…ある意味、キャスティングの妙というか。逆に、その役者であるからこそ、演出された部分なのかもしれませんが。

とにかく、この作品におけるへし切長谷部は、彼がほとんど主役の立場だった序伝の時よりも、むしろ重要な役割を占めていると言えます。

分かりやすく敵と戦う代わりに挿入されるアクションシーンは、本丸内での模擬戦です。
6対6の団体戦。これには伏線があって、この本丸では虚伝の時に、すでに同様の形式で紅白戦が行われているんですよね。
ここで主役になるのは、本科vs写しというところで、山姥切長義(隊)と山姥切国広(隊)
なのですが…。
たしかにストーリーとしては長義が言う通り「戦略の勝負」なのですが、実際のところ、長義が国広に勝てるわけはないわけです。実戦経験が違うし…言ってみればレベル1とレベル99みたいなものですからね、結果は火を見るよりも明らか。
というわけで、やはりここで注目すべきは、勝負の行方云々より、山姥切国広とへし切長谷部の様子だったと思うんです。

山姥切国広が仲間から引き離され、1対6の窮地に陥った時、彼は落ち着き払った様子で「構わん。」と一言。
そしてその後、とんでもない強さを見せつけます。まるで、悲伝で三日月宗近が見せたような、一種異様な強さです。
他のみんなは、山姥切国広を恐れの目で見ます。言い方は悪いけれど、異物を見るような、そんな得体の知れないものに対する眼差しを向ける。
ところが、その山姥切国広に対して、長谷部だけは嬉しそうに笑うんですよ。彼に一刀浴びせたあとに、本当に楽しそうに、ははっと声を上げて笑うんです。
それで、これはライビュ の時の方がもっと分かりやすく見えたような気がしてるんですが、山姥切国広も笑うんです。声はなく、けれど、本当にすごく嬉しそうな顔をするんです。
まるで、こうしたかったんだ、と言うような、清々した顔で笑うんですよ…最も、次に刀を振り上げる時には、もう真剣な顔に戻っているんですけど。


私、この作品を初めて観た時には、後半の話に全部持っていかれたなーと思ったんです。
観ていただければ分かるんですけど、とにかく後半、模擬戦が終わった後ですね。怒涛の勢いで謎解きがあって。義伝あたりから着々と積み重ねてきた伏線が、わーっと回収されていく。
それが、また、泣けるんですよ。本当に。
私はライビュで観た時、物理的に胸が苦しくなるほど切なくて嬉しくて、正直たかが物語でこんなに泣くか??って自分で自分にツッコミ入れちゃうくらい感動して泣いて。
今でも何度見直しても、やっぱり最後でおいおい泣くんですけども。


でも、私にとっては、結局この時の、模擬戦の時に長谷部と一刀を交わして、その直後に見せた、あの笑顔が一番ぐっとくるんです。
「刃以て語らおう」
と、本科山姥切に、山姥切国広はそう言うんですけれど、それは、もしかしたらこの前に、長谷部と「刃以て語ら」ったからこそ、これが言えたのかなって。
あの嬉しそうな笑顔は、山姥切国広が純粋に強さを競うことを楽しめる最後の瞬間だったのかもしれないなと思って…。


ううう…(勝手な想像で泣く)


とにかく、こんなに長々と書いておいてとんでもないことを言うようですが、この慈伝は、本当に愛おしいポイントが高すぎて、書きたいことの三分の一も伝わらないのであります。
他にも、いっぱいあるんです、語りたいこと。言いたいこと。泣きポイント。笑いポイント。

でも、もうまとまらなくなってきたので、またの機会にしたいと思います。苦笑




というのも、なぜこんなに頑張って毎晩のように刀ステを見続けたかと申しますと。
実は明後日15日は、「舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士達」ブルーレイ&DVDの発売日なのです…!!!
というわけで、実は勝手に発売カウントダウンイベントを決行していたのでありました!!!!

維伝は運良くチケットが取れて、実際に観に行ったんです!すごく遠い席だったけど。笑
でも、全体像がよく見えて、ストーリーも重厚で、とても良かったから、改めて映像を観るのがめちゃくちゃ楽しみなんです!!
それで、これまでのお話を、発売までに間に合うように全部見直そう!という一人企画をいたしまして。
お付き合いいただいた皆様には、眠気と酒気で乱れまくった雑文で振り回してしまい、大変申し訳ありませんでした。読んでいただき、心から感謝いたします。

でも、ダメですね。この慈伝も、映像を観ながらノートにメモしたことは、本当に全然書ききれてないです。苦笑
また機会があれば、今回書いたこと以外のこと…まぁぶっちゃけ、今回書いたことってへし切長谷部めちゃくちゃ好き(はぁと)ってことだけだったので、その他の良かったこと、びっくりしたこと、大好きなシーンを、書けたらいいなと思います。

さぁ、いよいよ新作の発売を前に心が乱れてきました。今度こそ、ここらへんで終わりにしたいと思います。


それでは、最後に、いつもの。
舞台「刀剣乱舞」、本当に本当におすすめです!!
是非とも観てください!!!そしていつか、語らいましょう!!!!!



早く維伝観たい!!!!!