「Love Step」(207) | HAPPY DAY

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☆ベリーズ文庫(現代・ラブファンタジー・異世界レーベル)マカロン文庫・コミックベリーズ・マーマレード文庫・マーマレードコミックス・LUNA文庫・夢中文庫・ネット文庫星の砂にて執筆させていただいています。

「ゆきちゃん・・・わたし・・・して欲しいの・・・」


「杏梨?今、なんて?」


「抱いて・・・欲しい・・・」


杏梨の言葉に雪哉は面食らった顔になる。


「抱いて欲しい?抱きしめて欲しいの間違いじゃないのかい?」


「間違いじゃないよ・・・こんなわたしだけど・・・」


恥ずかしさはMAXで、とうとう杏梨は真っ赤になって俯いてしまった。


そんな杏梨を見て雪哉は小さなため息を吐いた。


「いいのかい?途中でやめられるほど出来た男じゃないよ?」


「泣き叫んでも・・・お願い・・・」



もう過去には囚われたくない。

あの事を忘れたい。

ゆきちゃんなら忘れさせてくれる。



「杏梨・・・・・・」


杏梨の強い決心が分かった。


しかし、泣き叫んだらそのまま進む事なんてできないだろうに・・・。


杏梨は背伸びをすると、雪哉の両肩に手を置き唇にキスをした。


「それは俺を誘惑しているの?」


「そうだよ ゆきちゃんに決心して欲しいから・・・」


雪哉は笑って杏梨を引き寄せると、顔を寄せた。


「あっ!ちょっと待って!」


キスをしようとすると寸止めされる。


「どうした?」


「シャワーを・・・」


「一緒に入る?」


嫌だと断られるのは分かっているが、愛しい子にちょっかいをだしたくなる。


「ゆ、ゆきちゃんっ!」


「分かっているよ 今はやめておこう 先に入ってくるといい」


「うん」


にっこり笑った杏梨は雪哉から離れると浴室へ行った。



少し低めのお湯が決めの細かい肌にあたる。


身体を洗う手は震えている。


だめだよ 決めたんだから。



* * * * * *



雪哉がシャワーを浴びている間、杏梨はリビングでテレビを見ていた。


実際にはテレビを見る余裕なんてない。


立ったり座ったり、落ち着きなく部屋の中をうろついたいた。



こういう時は深呼吸がいいんだよね。



どこから出た情報なのか、素直に杏梨は大きく深呼吸をした。


「くすっ」


後ろで笑い声が聞こえた。


「びっくりした!」


髪に雫がついたままの雪哉に心臓がトクンを音をたてた。


上半身は裸で、きれいに付いた男らしい筋肉を目にして目のやり場に困る杏梨だ。


「そんなに緊張すると出来なくなるだろう?」



怖いのを我慢しているはず。

本当にこのまま杏梨を愛してしまって良いのだろうか。



「き、緊張なんてしていないよ?」


杏梨は心を決めて雪哉の胸に飛び込んだ。



続く


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なかなか進まず・・・ごめんなさいガーン    モモ