「Love Step」(71) | HAPPY DAY

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☆ベリーズ文庫(現代・ラブファンタジー・異世界レーベル)マカロン文庫・コミックベリーズ・マーマレード文庫・マーマレードコミックス・LUNA文庫・夢中文庫・ネット文庫星の砂にて執筆させていただいています。

まだ早い時間でゆきちゃんはまだ起きていないみたい。

杏梨は冷蔵庫の中を覗いて和食の朝食に決めた。

お豆腐とわかめのお味噌汁、焼きシャケ、目玉焼き、納豆、お漬物。

テーブルに並べた朝食に満足していると、リビングのドアが開いた。

「いい匂いだな おはよう 杏梨」

入って来たゆきちゃんはいつもと変わらなかったけど、わたしは恥ずかしくてそっけなく「おはよう」を言うと、お味噌汁をよそいにそそくさとキッチンの中へ入った。

そんな姿を見て雪哉は微笑む。

キッチンへ入ると杏梨はお椀にお味噌汁を注いでいる所だった。

持っているお椀を雪哉は杏梨の手から取り上げた。

「ゆ、ゆきちゃん?」

「杏梨、ちゃんと顔を見て「おはよう」って言って?」

振り向かせて言ってみる。

「お、おはよう」

言い終わると視線をそらしてしまう。

可愛すぎる・・・。

そう思うと少し意地悪をしてみたくなる。

「おはようのキスもして欲しいな」

「えっ?」

そらした視線が戻ってくる。

「トラウマを克服する一歩として俺にキスして」

雪哉は杏梨に触れずにその場に立ったままで言った。

「う、うん」

杏梨は素直に背伸びして一瞬だけ雪哉の唇に自分の唇を当てた。

「それだけ?」

杏梨の物足りないキスに聞く。

「だ、だって昨日みたいなキス・・・知らないもん」

頬を赤らめる杏梨に様子がおかしいところはない。

ゆっくり進もうな?

雪哉は微笑むと啄ばむようなキスを落とした。


続く

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