入院中、初めて自力でジャンパーを着たのは、毎日の日課になっていたケーキセットを食べに行くため。

発症後、甘いものを食べたくなる後遺症?があるとむーさんのブログで知った。
まさにこんな感じで、入院中は30分~1時間のリハビリ後、病院内はフードコートのカフェに連れていってもらい(旦那に車椅子で)、ケーキと一日一杯までと制限されたコーヒーで、運動量に相応しくないブレイクタイムをとっていた。
言い訳としては「タバコ吸えないんだから、これくらいはさせろよ」と理不尽極まりないことを訴えて(笑)
(もともと、そんなに甘いもの好きではなかったと思う。あれば食べるし、たまには自分から食べる程度。それが退院後には娘のチョコレートや飴などを娘が幼稚園や学校に行ってるうちにコッソリ拝借。。。また補充とか。娘のおやつタイムに一緒に食べたりとか。発症前にはやってなかったことをしばらく続けてた。自分でもおっかしいな~どうしてしまったんだろう。。。と思ってましたよ 笑)


その日は週末でリハビリは休みだったはず。だからブレイクタイムなしの予定だったのかな。ブレイクする必要もないし。。。
でもコーヒーと甘いものの禁断症状が出て(笑)カフェに連れて行ってくれと旦那に頼んだ。
旦那は何か用事があってそれが終わったら連れて行くよと言って去ってしまった。
そこで、旦那が戻ったらすぐにでもカフェに行けるよう自分で準備をすることに(かなりの禁断症状 笑)

動かない半身、動かない手で自分でジャンパーを着ようなどとは思ったこともなかった。

でもその時は、片手が動かないならと口を使った。袖をくわえて引っ張ったり、押さえたり。
最後のファスナーも口で襟口辺りを固定して、健手でファスナーを引っ張り上げた。
準備万端。(どれだけケーキを食べたかったのか 笑)

旦那はジャンパーを着て座っている私を見て笑った。
旦那「どうやって着たの?」 
私「口使って(笑)」
旦那「ははは(笑) まぁ、それでもいいんじゃない?自分で着れたのは進歩だよ」
私「そんなことはどうでもいいから、早く行こう!!」

一人で着れたことに大満足で、その日の報告として、写真(ジャンパー姿の自分とケーキ)と共にSNSにアップした。
コメントはすごいすごいと沸いたけど、正直に患側の手は使わず口を使って着たと返した。そうしたら、すごいすごいと言ってたのが一転。。。それではダメ。意味がない。患手を使ってこそ。みたいな意見に変わった。

患側が使えるなら使っている。
言いたいことはあったがすべて無視(笑)


まずは
「どんなことをしてでも」
「どんな手を使ってでも」
「どんな方法でも」

やりたいと思ったことを

「何が何でもやり遂げる」

そこから始まるのだ。

「できるか」「できないか」ではなく、
先に「やり遂げる」と決める。
それから方法を編み出す。
できなければ、どうしたらできるかを考える。まだ早すぎるなら保留、できるようになるまで、他のことに取り組めばいい。

今思い返すと、私のリハビリは全部そこから始まっている。

一度できたら次も。その次も。
何回邪道な手を使ってもいいと思う。
そのうち患側の手も足も参加できる時が来る。

いきなり完璧を求めるから、「できない自分」が際立つ。「否定」が入る。
出来なくて当たり前なのだから、まずは「肯定」から、どんな方法を使ってでもやってみたらいいのだと思う。

イメージは大切だけど、イメージと比べて「出来ない自分」が出てくるならイメージしない方がまし。それはそのイメージがある場所が遠過ぎるのかもしれない。

どうにかこうにかやってるうちに、できるようになっていることもある。その時にイメージして完璧に近づくようにガッツリ引き寄せればよい。



これは、間違ってる間違ってない、正しい正しくないの問題ではなく、私の方法のひとつ。何が何でもやってみる、そして何が何でもやり遂げるという方法。
リハビリにしても、それ以外のことでも。
こういう考え方もあるって誰かが言ってたな。くらいで(笑)