救命病棟24時 | 現役ナース もものブログ

救命病棟24時

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ブログのコメントをチェックしたり DVDを鑑賞したりしている時が多いですね。

最近は 海外ドラマがいろいろ話題になっているけど 

日本にも素敵な作品は 沢山ありますよね。

その中でも 日本人の感性に合った作品 

日本人でないと わかりにくい作品も少なくありません。

今回紹介するのは



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救命病棟24時 第3シリーズ 

第9回(第5巻) 「あなたが涙をぬぐうとき」  になります。


今回も 私なりの評価をさせていただきます。


1つは 退屈でついてゆけない。
★★2つは 何とか観たけど面白くなかった。
★★★3つは 普通に観られてまぁまぁである。
★★★★4つは とても面白い ぜひ皆さんにもおすすめしたい。
★★★★★5つは最高で こんな素晴らしい映画(ドラマ)は観たことない 大感激。



この作品の 感動場面での 台詞を中心に記させていただきます。





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大地震後の東京には 国内だけでなく世界各国からの救援物資も届き始めました。

物資は 東都中央病院にも運ばれてきます。

そんな時 救命救急センターは転落事故に見舞われた2名の消防官 

平野斉(山下徹大) 滝浦一平(三宅弘城)を受け入れました。

二人は 進藤一生(江口洋介)や小島楓(松嶋菜々子)たち医師の治療を受けて一命を取り留ます。

その頃 首相官邸での記者会見に臨んだ寺泉隼人(仲村トオル)

は記者からショッキングな質問を浴びます。

それは 災害時に消防が人命救助を怠ったというもの。

寺泉は否定しようとしますが 

官僚の三上健一(近江谷太朗)に止められます。

三上は 寺泉に記者の質問には 答えなくて良いと言うのです。



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滝浦たちはICUに移されます。

黒木春正(香川照之)が目覚めた滝浦の検査をしていると 平野が「すみません 許してください」と

うわごとを言い始めます。

その異常な様子に 進藤と佐倉亮太(大泉洋)たちが駆けつけます。

平野に付き添う 妻の聡子(小林愛)は寝ている時は いつもこうだと言います。

河野純介(川岡大次郎)が 怪我する以前からかと聞くと 代わりに答えたのは滝浦。

滝浦は 何人もの同僚が平野と同じ症状を持っていると言い出します。


災害時に火災の延焼を食い止めるため 消防官が助けを求める人々に手を貸せなかったことが原因でした。

病院スタッフや千尋(福田麻由子)のもとに来ていた寺泉も滝浦の話にショックを受けます。

(中略)

それから しばらくして 再び記者会見に臨んだ寺泉は 

消防官が人命救助をしなかったという事実確認をした記者たちから政府の公式見解を求められて…。




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記者会見が始まります。

「報告はいいですから質問に答えてください。」 とマスコミに

責められながらも 寺泉はファイルを広げ

『2005年2月21日 報道発表用資料』を見つめます。

その資料の下に置かれた

『東京東部地震における消防活動の記録

作成者 寺泉隼人/青木杜夫』を見つめ 寺泉は自分の言葉で話し始めます。


「消防官が人命救助を行わなかったという事実は・・・
 
 確かにあったと思います。」

今まで隠していたのか と攻め立てるマスコミ。

駆け寄ってくる官僚に 「下がってろ!」と怒鳴り 寺泉は続けます。


「みなさんに まず知っていただきたい。

消防は 阪神・淡路大震災での混乱を教訓に 『震災消防活動マニュアル』
 
というものを作りました。

そこには 『延焼火災が多発した時は 全消防力を挙げて消火活動を行う』と書かれています。

つまり 震災で火災が発生した時 ポンプ隊は あくまでも消火優先。
 
救急救助には手を貸さず 消火活動に徹する。
 
そう決められていたんです。」


自分達で調べた資料を目にしながら発表する寺泉。

進藤はラジオのボリュームを上げ 患者らにも聞こえるようにします。

寺泉は続けます。


「実際に 今回の震災で何が起こったか。
 
地震の起こった1月11日 午後4時15分から4時30分までの15分間に 

都内で約400件の火災が発生しています。

2時間後には 約800件になっています。

このうち 初期消火出来なかった168件が燃え広がって

6時間後には 約5300件。

12時間後には約34000件。
 
24時間後には約285000件。
 
最終的には、約65万件です。

65万件の火災が いたる所で発生しています。

この火災が原因で亡くなった方は 1万人を超えています。


しかし 被害がこれ以上広がることなく 何とか食い止めることが出来たのは 

消防官たちの 不眠不休の 懸命な消火活動があったからです。

みなさんは 彼らが本当に最初から 人命救助を放棄していたと 思いますか?

火災現場に向かう途中 消防官たちは 救助を求める住民に遭遇したはずです。
 
しかし 消防車1台の人員は4人か5人。

消火活動に必要な最低限の人数を考えれば どんなに切迫した状況であろうと

その場に置いていけるのは ただ一人の消防官だけです。

そして その一人を置いていったとしても すぐにまた同じような場面に 出会ってしまうんです。

想像してみてください。

消火活動に向かう消防車が 市民に止められるんです。

それも 体を張って止められるんです。

家族が生き埋めになっているんですから。

大怪我をしているんですから。

止めるほうも必死で止めたはずです。

しかし消防団としては その人たちを振り切って火災現場に向かわなければ いけなかった。

なぜなら 燃え広がリ続ける災を消すのは、彼らにしか 出来なかったからです。」


寺泉の言葉に涙を流す滝浦と平野。

寺泉は続けます。

「私は病院で 自分を責めている消防官を見ました。 助けを求める声を聞きながら 

彼らは どんな思いで消火活動に当たっていたか。

それを考えた上で みなさんが批判的な報道をするのは構わない。

しかし私は 私は どうしても彼らを責めることが出来ない。

傷付いたのは被災者だけじゃないんです。

人を救う側の人間にも、深く 心に 傷を負った人間がいるんです。 ・・・

現在確認されている被害の状況の数字は、次回の会見で発表します。」


寺泉はそう言い 会見場を後にします。

「今の発言は政府の公式見解ですか?」

「総理も同じ意見と受け取って宜しいんでしょうか?」

ざわめき出すマスコミに

「今のは寺泉議員の私的な発言です。」と答える官僚。

進藤は平野に

「あなたには あなたを心配する奥さんがいる。

滝浦さんたち仲間がいる。

あなたに味方する政治家もいます。

きっと あなたに感謝している人は大勢いるんです。」と語りかけます。


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間もなくして パソコンでずっと調べ物をしていた佐倉看護師が 平野の元に走ってきます。

「昨日はすみませんでした。

実は僕 コマネチよく知らないんですよ。

でも今調べてみたら コマネチって 波乱万丈な人生っていうか。

オリンピックで10点満点出した後 スランプになっちゃって 

自殺未遂の噂まで出て。

そのあと 秘密警察の目 かいくぐって アメリカに亡命したんですって。

何年後かに ルーマニアが民主化されて やっと戻ったとき 

彼女は 犯罪者呼ばわりされるのを覚悟していたんだけど 

国民は 彼女を英雄として 笑顔で迎えたんですって。

彼女は 体操のせいで辛い目にもあったけど 

やっぱり自分は体操が好きなんだって 

それが自分の人生なんだって 今後悔はしていないそうです。
 
だから・・・

だから平野さんも 消防士だってことを後悔しないでください。

余計なことを言ってすみません。」


佐倉看護師の涙ながらの訴えです。

 
平野は妻に
 
「退院したら リハビリ始めてみるよ。」と目を潤ませながら言います。



佐倉看護師さん 本当に優しい人です。

良かれと思ってかけた言葉が 空回りしてしまい 自分なりに一生懸命調べたんですよね。

私の看護にもよくあることなので 深く共感致しました。

人命を尊ぶ精神も こういうことから始まるのではないでしょうか?


救命病棟24時では このシリーズが一番好きだし

毎回の作品で感動し涙していました。

中でも この第9回は深く感銘しました。

何度観ても聞いても とりはだものです。


よって今回の評価は・・・

     ★★★★★(星5つです)



大げさなことかもしれませんが

生きている楽しみって

こうした感動体験が そこそこで得られることだと思います。


記事の冒頭で 日本人の感性に合った・・・と書きましたが

私が 日本人でよかったと思うのも

日本が好きになれるのも こういう時のようです。




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