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毎年増加する動物実験… 昨年300万頭が犠牲に

2019/1/2

 

‐米・ヨーロッパ・韓国などで動物実験に代わる方法を積極的に開発中

 

世界中で動物保護団体の動きが活発になっている。人間の生命を延長するための医療技術や新薬開発に、犬や猿などの動物が実験の対象になるのを防止するためだ。中でも人間に近いチンパンジーなど高等動物を用いた実験は、動物福祉の観点からも反対の声が大きい。

米国の動物保護団体であるヒューマン・ソサイエティ・インターナショナル(HSI)によると、韓国で実験の犠牲になる動物の数は毎年増加し、昨年は過去最多の300万頭以上を記録した。2012年と比べ70%ほど増えている。

 

■完全なる代替は難しい


動物実験とは新たに開発された医薬品や食品などを人間に適用する前に、その安全性と有効性を動物で予め確認するものだ。医薬品の開発には必要不可欠であるが、そこには多くの動物の犠牲が伴う。

 

米国、ヨーロッパ、日本、韓国、カナダなどでは動物実験の代替法を積極的に研究しており、各国で開発された方法はOECDに提出され、専門家の判断を経て採択される。しかし完全な代替はまだ難しいというのが医療業界の意見だ。

 

■動物保護団体「動物の犠牲を止める」


海外では動物実験の代替に向けた資金収集も活発だ。1969年に英国で設立された慈善団体FRAMEはあらゆる動物実験に対する根絶運動を行ってきた。100ユーロで創設され、今日では大規模な事前団体へと成長した。

 

FRAMEは専門家のための講義やキャンペーンなどを地道に展開している。英国ノッティンガム大学では「FRAME代案実験室」を運営し、代替法の開発に取り組んでいる。

 

HISも動物実験の根絶に取り組んでいる。同団体はこれまで米国内で犬食反対運動などを展開してきた。世論調査機関リアルメーターが行ったアンケートによると、「動物実験ではなく代替法の研究に税金を使うこと」に回答者の85%が同意、「政府の研究支援拡大」にも同じく85%が同意を示したという。

 

また回答者の66%は現行の動物実験には問題があると答え、74%は動物実験に替わる方法があることを知らなかったと答えた。ヒト由来の細胞を使用したり、ヒトの臓器を模写するなどの代替法に対する法的支援については88%が必要だと答えた。

 

HSI のソ・ボラミ政策局長は「政府の極めて消極的な姿勢にも関わらず、国民の大多数は動物実験の減少とそれに代わる技術開発への支援を望んでいる」と語った。

 

翻訳者:M.I